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海の嘘と空の真実  作者: 魔瑠琥&紗悠理
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第一話「青藍は、始まりの色。」その壱

私の名前は、綾瀬悠希。


18歳、高校中退。


私はこの夏、両親のもとを離れ、祖父母の住むこの町に越してきた。


蒼い空と碧い海、そして青い山々。それが今の私にとって、心を許せる唯一の場所。


そして私の秘密は、もう秘密ではなくなる。


私には1歳の子供がいる。彼を育てるために学校を辞め、私はこの町に来た。子供の父親が誰なのか知らないし知りたくもない。子供にも何も言うつもりはないし言いたくもない。


私はもう、誰も信じない。


私はもう、誰も頼らない。


なんて強がってはいるが、現実は祖父母の家に居候し、祖父母の優しさに救われている。


「えっと、つまりそれが、うちの店で働きたい理由なの?」


私が懸命に心の声に耳を傾け、それを音声に必死で変換しているのに、店長は少し困ったようにそう言った。


店長の見た目は私の父と同じ歳ぐらい。私の話を少し戸惑うように聞きながら、しかし、私が話をしている間ずっと、とても優しい目で真っ直ぐに私を見つめ続けている。


私の頬は、きっと少し高揚していた。


「はい、そうです」


私の名前は、綾瀬悠希、18歳。


私はここから、今から、人生を新しくやり直すのです!

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