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その37 《テーマ・ノンジャンル》 『髪の毛が足の裏に刺さっていたこと』についてうすく語ってみる①



 先日、ちょっとかわった体験をしたので、語ってみます。



 髪の毛が刺さりました。



 何を言ってやがんだろ、とお思いでしょうが、その時あったことをありのまま報告します。


 仕事中に足の裏がなんだかチクチクするので、靴を脱いで確認してみました。


 草刈り作業なんかをした時、よく小さなトゲが靴下にからまってチクチクすることがあります。

 ちんけな画鋲を踏んだような感じです。

 これがまた絶妙に痛く、くすぐったく、不快なのです。


 今回もそれかなと思い確認したところ、信じられない光景を見ることとなりました。

 足の裏の土踏まずの部分に、長さ一センチくらいの髪の毛が刺さっていたのです。

 しかも、縦ではなく、横になった状態で。


 どう刺さっていたのかと言いますと、皮の下で、ちょうどエビの背わたが見えるような感じで横たわっていました。


 進入経路を特定する段階で、さらに驚きの事実が判明します。


 なんと、その髪の毛は、右足の外横側の方から進入し、土踏まずに向かって三センチほども進んでいたのです。


 わけがわかりません。


 最初は長さ三センチのほっそい黒いトゲか針が入り込んでいるのかと思っていました。

 でも背わたの後方の部分には何もなく、グイと押し込んだ時についたであろう切り傷の跡しか確認できませんでした。


 チクチクするけど痛みはない。

 硬くもなさそう。

 そこで初めて髪の毛だと特定しました。


 思い当たる節がありました。


 最近、自分で髪の毛を切るようになったので、バリカンを掃除する時に短い髪の毛が部屋に散乱するのです。


 まさにそれでした。


 確かに散髪後に頭部に残った髪の毛を手でばさばさと払うと、手のひらに刺さっていたことはありました。

 それで、刃物で切った直後の毛先はけっこう鋭利だということを知りました。


 でもまさか肉の中をエグり込んでこようとは……



 鬼太郎かよ!


 これで刺さるくらいなら、そりゃ鬼太郎のはよく刺さるよな!


 これで自分も妖怪退治できるかも!


 こんなんでチクチクしても、妖怪は死なねーな!



 とにかく大騒ぎしまくりました。


 みんなに言いまくりました。


 自慢しまくりました。


 でもこのままではずっとチクチクしたままなので、なんとかしなければなりません。

 でもこんなことで医者にはいきたくない。


 そして、心を決め、摘出作業を決行することにしたのです。


 まずは定番のトゲ抜き。


 すぐ抜けるだろ、と軽く考えていたのですが、これが悲劇の始まりとなります。

 こすっても、さすっても、皮膚の上の方に全然浮き上がってこない。

 トゲならば入り込んだ部分をちょろちょろぐいぐいと揉んでいるだけで、少しずつ先っちょが顔を出してきます。

 つまめるくらいまでおはよーさんしたら抜き時なのですが、何回トライしてもまったく動く気配がありません。


 そりゃそうです。


 縦に刺さるのならいざしらず、皮膚の中で真横に寝転んでしまっているのですから。

 しかも本来なら飛び出してくるはずの入り口は、現物のはるか後方にあるのです。

 押し戻すことは到底不可能でしょう。


 さあ、どうなる!

 この数奇なる運命の結末やいかに!


 今日はここまでです。


 次回、手術編に続く。



 ということで。


 ではまた。




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