その15 《テーマ・アニメ》 『機甲創世記モスピーダの登場人物』についてうすく語ってみる
モスピーダの続きです。
主人公はたぶん火星コロニー育ちで地球奪還部隊の生き残りのスティックなのでしょうが、オープニング映像の端々やアイキャッチからも、もともとの主人公は元気ボーイのレイだったのでは、とうかがえます。
風貌といい、性格といい、レイの方が当時のロボットアニメの主人公っぽい感じがします。
スティックはレイの兄貴キャラというふうに見えました。
初見でも偉そうなスティックがあまり好きになれなかったので、レイの方が好きでした。
スティックは大人の視点から見るとだいぶ印象がかわるのですが、職場でもああいったストイックなタイプには近づきたくはありません。
でも何かのきっかけで仲良くなると、妙に心を開いてくれるのもこのての人種です。
その後の彼の信頼を裏切るまいというプレッシャーで、自分は大腸がんになりました。
スティックの話でしたね。
大腸がんのことは忘れてください。
他にもイエローという第一次降下部隊の生き残り軍人がいるのですが、このキャラもメインキャラ以上主役以下、という絶妙な立ち位置にいます。
みょうちくりんな言い回しとなってしまいましたが、決して主人公ではないが、このイエローというキャラがいなくては物語を締めくくれなかったことは事実です。
オネエ系キャラの先駆者でもあるイエローですが、いわゆる、オカマちゃんキャラ、ではありません。
自分的には、このイエローが男キャラの中では一番カッコいいと思っています。
エピソードの本質を、キザなセリフでさらっとまとめてくれます。
ブライトさんの声も素敵です。
でも、女性バージョンの声の人が棒すぎて、興ざめしてしまいます。
歌パートの歌手らしいのですが、ここは今時のマクロス方式で、歌う人と、声優さんを分けてほしかったところです。
その直前に、マクロスでリン・ミンメイが無難に二刀流をこなしていたので、いけると思ったんでしょうかね。
当時の声優さんだと、島津冴子さんあたりが適役だったのでしょうか。それか小宮和枝さん。
ロードムービーという話の進行上、ダブル、トリプルキャストでもおかしくない作りとなっていて、それぞれがメインを張るにたるキャラクターなのです。
個人的にはもっとイエローがメインの話を見てみたかったです。
でも、一番のお気に入りは、やっぱりフーケです。
中森明菜さんがモデルといわれる、ヤンキー娘のフーケはなまいきかわいいです。
時々暴走はしますが、ちゃんと自分の判断で行動ができる賢い子です。
おまえはここでおとなしくしていろ、と言われても、いい子キャラではないので、黙っておとなしくはしていません。
でもその独自のスタンスと行動力が、頭でっかちの軍人サイドにはありえないファインプレイとなったりもします。
助けにきたのに命令するわけ、とふてくされるところもツボです。
ただ彼女が旅に同行する理由が弱い気がします。
愛する人間を殺されたわけでもないし、特別インビットに恨みがあるわけでもないし。
そのあたりの説得力のなさが、残念です。
第二話からの登場となりますが、初登場時はそのカッコよさにしびれました。
なんとなく影をうかがわせる描写でしたが、それが続く第三話でどうでもなかったことが判明し、ちょっと拍子抜けもしました。
助けた女性軍人からモスピーダの女性用タイプ、バートレイを譲り受けたという設定らしいですが、もっと深いしがらみのようなシチュエーションを感じさせただけに、もったいないなとも思いました。
実はその女性軍人がお姉さんだったとか、命を助けてもらったとかのシチュもほしかったのですが、それをやらないのがモスピーダなのでしょう、と考えたり。
インビットに火星人が追い出されたのがウン十年も前だと、身内設定はありえませんね。
あとはロリミントとかジムとか、実はインビットの仲間のアイシャとか、あまり思い入れがありません。
好きな方、ごめんなさい。
ということで。
ではまた。