表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/55

その13 《テーマ・漫画》 『手塚治虫』についてうすく語ってみる



 手塚治虫も好きです。



 とはいえ、そのすべて、ということでもないので、も好き、としました。


 何故そんな微妙な言い回しなのかといえば、どちらかというと手塚治虫は、かつての自分の中にある敬遠リストの結構上位の方に入っていたからです。


 子供心にあの、いかにも子供向け、の絵柄が苦手でした。

 作品的評価はまるで考えていませんでした。

 でもあのデフォルメのきついキャラクターに、どうしても感情移入できなかったのです。


 同じような理由で、石の森正太郎や横山光輝があげられます。


 誤解のないよう補足しておくと、これらの作者の作品をものごころがつくようになってから改めて読み返すと、そのおもしろさにはまってしまうものばかりでした。

 キャラもデザインを含め、魅力的なものばかりです。


 だけど子供の時はなんだか敬遠していた。


 理由は単純明快、当時好きだった巨大ロボットなんかがあまり出てこなかったから。


 彼らの作るお話は、単に悪者と正義の味方が出てきてドンパッチ、というものではなかったと思います。

 ストレートにではなく、一見見過ごしてしまうようなやり取りの中に、辛らつな皮肉と警鐘めいたメッセージが、これでもかというくらいにこめられていました。


 当然のことですが、子供にはダイナミックプロ系の合体ロボットの方がわかりやすいはずです。

 きっとそういった購読者の心理を見透かすような作品展開を避けていたのかもしれません。


 永井豪はそれを理解した上で、あえて批判を恐れずに、さらに前に押し出すしたたかさが逆にすごいと思います。


 話を戻します。


 も、の部分です。


 子供のころには気づかなかったけれど、大人になってわかって、はっ、となったこと。

 それは、誰もが知らず知らずのうちに、手塚治虫という人に関わっていたということです。


 何度も再放送していたが苦手で見なかった、リボンの騎士やジャングル大帝なんかは、絵柄で手塚系だとは知っていました。

 ですが、悟空の大冒険というアニメが好きで、それが手塚先生の原作だと知ったのは大人になってからでした。

 アンデルセン物語も虫プロ、ムーミンも、あしたのジョーも、少なからず虫プロに関わっています。


 虫プロではないのですが、アゲハというキャラが大好きだったにもかかわらず、ミクロイドSというアニメの原作が手塚治虫だとは思いもしませんでした。

 よくよく見返せば、そこかしこに手塚キャラの片鱗は浮き出ています。


 苦手と言っておいて矛盾しているようで恐縮ですが、子供のころは手塚キャラが結構好きだったと思います。

 手塚が描く女の子に、妙に魅力を感じていました。


 ミクロイドSのアゲハもそうですが、ジェッターマルスのミリや、三つ目がとおるのワトさんなんかの、強くて優しい女性に惹かれました。

 手塚作品を語る上で、そういったキャラにあまりスポットライトが当たらないのが残念です。


 あまり作品自体を読んでいないのに語ること自体がおこがましいのですが、うすっぺらな記憶の中で、ブラックジャックで泣きそうになったエピソードを少しだけ。


 ありきたりですみませんが、おばあちゃん。


 これは、その後にブラックジャックがお金を受け取ったかどうかで、自分の中の評価が変わってきます。

 ウン千万円の手術代の肩代わりを、子供の風ぐるま一つで手を打つような金銭感覚オンチの黒男さんだから、自分的には受け取っていないと解釈しています。


 あなたのことを人間的には認めたから手術はしてあげるけどやっぱりお金は払ってね、だと、せっかく借金を払い終わって楽になったおばあちゃんに、さらなる嫌がらせをしただけになるでしょうし。



 ということで。


 ではまた。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=17460258&si
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ