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意外と優しくもない朝

「んぅ……??」


ふと全身に違和感を感じて目を覚ます。


外の薄明かりを見るに、今は普段起きるよりも幾分か早い時刻だろう。電線に止まった鳥が人気のない住宅街で気持ちよさそうに鳴いているのが目に入った。


それにしても、何だか見慣れない景色が並んでるなぁ……と考えて、ここが祥子の部屋であることを思い出す。


当の本人はと周りを見渡そうとして、すぐ隣で穏やかに眠ってやがる祥子の姿が目に入った。


あんなことがあった後だというのに、その可愛いアホ面は全然変わってなくて、思わず安堵にも似た笑みが浮かぶ。



……ああ、そっか。


俺たち、超えちゃったのか……。



マジかああああ……。


思わずその顔が見られなくなって、両手で顔を覆いながら昨日の情事を思い出す。


普段はあれだけ天真爛漫に俺を振り回してくるのに、昨日の夜だけは俺の要求に対して嫌な顔をせず、むしろそれが嬉しいと言わんばかりにノリノリで応えてくれたもんだから、思わず俺もノリノリになってしまって、結局二人の体力が尽きるまで襲ってしまった。


初めての夜がノリノリというのもなんだかおかしな話だけど、俺たちの間ならむしろそれが当たり前なのかもしれないな。



二人の体温がこもった蒸し暑いベッドから這い出して、地面に散らばっている俺のパジャマを着なおそうとしたとき、俺はあることに気づいてしまった。


……ああ、そっか。



だから、こんなに腰が痛いのか。


それを認識した瞬間、まるで大きなハンマーで殴られたような、鋭くも鈍くもある痛みが俺を襲った。


「っ!?」


いっってええええぇぇぇ!!!!!


セックスをする妄想なら何度だってしたことはあるが、その後の筋肉痛まで妄想したことは流石になかったし、まさかその後の朝には満足感と共に痛みも襲ってくるなんて考えたこともなかった。


クッソ、襲う前にバンテリン塗っとくのが正解だったのか……そこまで考え着くわけねーだろ。


とりあえずベッドに座り込んで体力を回復してから、もう一度トライをかける。


何とか服を着終えて、ついでに落ちていた祥子のパジャマも畳んで椅子の上に置いといてやる。


え~~もうなんでパジャマからもこんな良い匂いすんだよ祥子のやつ匂いチート使ってんだろずるすぎかよ。俺にもこの匂い出させろよ。あれ?そんなことしたら四六時中発情する羽目になるじゃん……。


本当なら祥子が起きるまでこの寝顔をずーっと眺めていたいが、流石に親にバレるわけにはいかない。


名残惜しさを全力で感じながら、祥子の頭をそっと撫でて、俺は痛みと戦いながら自分の部屋に戻った。

一週間で6000字書くよりも1日1000文字ずつ書く方が賢いことに気づいたので、そういう風に変えようと思います。


昔の私だと毎日3000字くらい書いてたんですけど、今はテスト期間なので短めで許してください、すんません……。


8月最初の土日が終われば夏休みなので、そっからは思いっきり書くことに集中しようと思います!!

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