夢の機械
やれやれ、ようやく完成したぞ。
あ、博士ついにやり遂げたのですね。
ああ、私達はついに夢の領域にまで科学の手を伸ばすことが出来ようになるのだ。
おめでとうございます。
この機械さえあれば眠っている人の夢を観測することや、操ることも可能になるのですね。
うん、そうだ。
そうとわかれば話は早い。それをこっちによこして貰おう。
急に乱暴な口調になるんだな。
完成で気持ちが高ぶるのは分かるが落ち着きたまえ。
落ち着くのはあんたのほうだ。
この銃は脅しじゃないぞ。
なんてことだ、なんて気の長い強盗なんだ。
しかし私も命が惜しい、この機械はやるから撃たないでくれ。
命までは奪わない、だが機械の実験台になってもらう。
えい!
うわっ、麻酔銃だったのか。ぐぅ...
ふふふ早速機械を試してみよう。
たしかこのレバーを下げていたな...
お、上手くいったようだぞ。
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どうですかこの発明品は。まさに夢の機械。
人々の夢の中にこっそり貴社の商品のCMを入れることで売り上げ上昇間違いなし。
で、わたしへの利用料は...
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博士め、やはりこんなことのために発明したのか。
これはわたしが管理して疲れた人々への癒しの道具としよう。
科学は人の幸福のために使われるものだからな。