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年上彼氏。  作者: もゑ
第1章 始まり
3/6

2話

 放課後。気付くとしとしとと雨が降っていた。

 「うわー…」どうしよう、傘無い…。

 

 所属している吹奏楽部の活動も終わるのが遅くなってしまい、校内にもひとはまばらだった。

 

 「…しょーがないかっ!」

  あたしは諦めて雨の中を走り出した。


 ピチャッ、ピチャッ、ピチャッ…

  校庭の泥が靴に掛かりみるみるうちに汚れていく。

  この前洗ったばっかなのに。もー。

 

 「…?」

  家の近くの公園。そこに、見慣れない大学生ぐらいの人がいた。

  きーこ、きーこと淋しげにブランコを揺らしていた。


 話しかけるべき?すごい、辛そう…。

  でも、濡れたくないしな。今日は、いっか。


 今度いたら、話しかけてみよっと。

  そう思いあたしは再び走り出した。

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