第1話 HPはゼロよ!
「うわーっ、あいつキモッ」
「あれは、流石にないわ〜」
そう、俺は何故かクラスに入った瞬間にクラスメートから軽蔑の目で見られていた。
理由はすぐに分かった。一番端っこの席、掃除用具入れの前の自分の席に着いたときなぜか愛海の写真が机の中に入っていたのだ。
しかも、赤ペンでLOVEと、おまけ付き。
さらにさらに、黒板にも何枚か貼ってある。
まあ、こんな嫌がらせをしたやつに言わせてもらうけど、別に愛海の写真なんていっぱい持ってるし、なんならツーショットだってある。ていうか、ほぼ毎日一緒に帰ってるんだから写真なんていらない。そもそも、俺は愛海の事を恋愛対象入れてない。だって、幼馴染だし。
まあ、結論を言うと。こんなことしたやつ出てこい、ボッコボコのメッタメタにしてやる!!
ひとまずこのムシャクシャした感情はおいといて、俺は鞄を机に置き、中に入っていた写真は斜め前にいた愛海に渡し、黒板にいって写真を引っぺがし、無言で席に着くと
授業の用意をした。
やべ〜、何これカッコよすぎじゃね、俺?
てか、クール過ぎるだろ。かの、ヒキ○二君レベルじゃん。
なんて、現実逃避、またの名を強がりは、やめにして....
あーっ、泣きたくなって来たわ。流石にこのレベルは久しぶりだしな。てか、どこの作者だよこの作品がコミカルだとか言ったやつ。
そして、放課後までひたすら軽蔑の眼差しを向けられ続けた俺はといえば...
わたくしのヒットポイントはもうゼロよ!
状態になっていたのであった。
そんなこんなで帰ろうとして、後ろのドア(すぐ隣)から出ようとしたら、どういうことでしょう、何故か目の前には般若がいた!!
いや、般若は比喩だと思った皆さん。目の前いる奴?は般若のお面をかぶってるんすよ。
大丈夫かこの高校?
般若に目線を戻すとキョロキョロしていた。
かと思えば急に叫んだ、
「新城快斗はどこにいる出てこい!!」
いきなり主人公メッタメタです。
ところで、般若って怖くないですか?