序章
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ある晴れた日の夜…月が明るく照らす公園で俺・猪狩達也は戦っていた。
「フッ!フッ!フッ!」
ボクシングのフォームから連続パンチをくり出す。
相手は剣…まがまがしいフォルムで刀身は1メートルはゆうにあるがこれを相手は軽々と振り回す。
「ククク…貴様程度の実力で我が倒せると思うな!!」
黒いマントを羽織った相手は俺のラッシュをかわし終えると剣を掲げた。
剣が雷を帯びる…!
「暗黒奥義…ミカヅチ斬!!」
「ちょ!それは無…ギャアアアア!!」
電流が俺の身体を駆け巡り、俺はその場に倒れこんだ。
…アホ姉貴め。
ってポーズ決めてるし。
…そう、今俺が戦っていたのは実の姉である。
ただし特別な能力は持っていない。
あるのは中二病だけだ。
ただ姉貴は中二設定をよりリアルな物とすべく剣術の修行を我流で行い、それに体術などを混ぜた戦い方をほぼ完成させた。
それは高一である俺の同級生の友達で、剣道の全国屈指のレベルのヤツを鬱に追いこむまでの強さとなっていた。
それにより、他のスポーツもかなり上達した。
さらに「秘密結社の人に遭った時のために」と英語やその他数種類の外国語を極め、「魔法を使うため」と化学や数学を極めており、高二にしてセンター満点クラスのレベルとなった。
「我が僕よ、次の満月まで…こちらの世界の肉体の洗い場の浄化を任せたぞ。」
いつの間にか姉貴は公園に横たわる俺を見下ろしていた。
フードを下ろしていたため、顔が月明かりで照らされ、長い黒髪が風になびく。
ちなみにもう1つのスペック…姉貴は中身はアレだが、外見は校内一と言わんばかりの美形である。
「聞こえぬか我が僕よ…」
俺は姉貴が何かやらかさないかの見張りも兼ねて特訓に付きあううちに強くなった。
だが遠く及ばないために必死でトレーニングに励んだ。
ゆえに今は筋肉痛がひどいので起き上がれない。
「…仕方ない。ハイポーションを使ってやろう。」
姉貴は懐から赤い瓶を取り出した。
その蓋を開けると、中身を俺の口に注ぎ込んだ。
口いっぱいに痛みが広がる…
「ギャアアアア!!」
タバスコを口に注がれた俺の叫び声は、翌日学校で噂になっていた。
ちなみに姉貴の剣は木を剣の形に削り、中に簡易発電機を仕込んでいるらしい。
猪狩達也
高一
♂
中二病の姉に悩まされる苦労人な弟。
何だかんだ言って面倒見が良い。
世界大戦がいつ起きても良いように姉と共にトレーニングをしたりする。
猪狩美紗姫
高二
中二病
暴君ではあるが時折弟想いなところも見せる。
ある意味天才的な才能を見せる。
[亜細亜紅蓮魔術結社]という部活に所属している。
家事は意外とできる方。