来ないの?
まだ来ないの…? ずっと耳に響いている言葉。私は、暗闇を歩いている。何も見えない世界。
ずっと『まだ来ないの…?』と云う言葉が離れない。
まだ来ないの…?
なんで来ないの…?
ねぇ…なんで……?
悲しそうな声。でも、いきたくない。
私は、暗闇を歩き続ける。声が聞こえる限り歩き続ける。
どのくらい歩いたか。何分?何時間?何日?わからないけど沢山歩いている。
声の先にいったら不幸になる気がして歩き続けている。
ねぇ…来ないの…?
早く来てよ…
早く…早く……
いかない…いきたくない…。
何も変わらない世界。
暗闇が支配し続ける世界。
その中で聞こえるのは、私の足音や呼吸 そして、声。
その声は、私に早く来い早く来いと云うが無視し続けて歩いている。
私の勘でいったら不幸になる気がするから。
根拠は、ない…勘だから。でも、ずっと無視している。
どうしてこんな所を歩いているのかわからない…。なんの為に?どうして?そんな事は、どうでもいいか。
何処に向かっているかもわからないしなんの為に歩いているのかもわからない…けど、取り敢えず声から逃げ出したい。
ずっと聞こえ続けている声から。
どんなに歩いても聞こえるから頭の中で響いているのかもしれない。でも、私は、歩き続ける。
早く来てよ…。
なんで来てくれないの?
どうして…どうして…?
悲しそうな声。
いきたくない…。
いきたくない…。
イキタクナイ…。
イキタクナイ…。
逝きたくない…。
生きたくない…。
ピー ─
病室で鳴り響く電子音。
「17時43分…御臨終です…」
「お母さん!!お母さん!!早く帰って来てよ!!」
んー声がする…の第二弾的な文章ですかねぇ?
ジャンルは、取り敢えずホラーですが、微妙な所です(笑)
それでは、またお会いしましょう。