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まぶしい世界(4)

 だが、万が一のことがあったら…………? これらはきっと、敵に塩を送るようなことになってしまうのではないだろうか。

 敵であろうとも、苦境にある人間を助けるのは悪いことではないはずだ。しかし、それがいつか牙となってオレたちに向いたとしたら…………。

 そうならないことを、心から祈るばかりだ。

「ほら、ちょっと充電して10%くらいあるぞ。充電しながらこっちも使ってみるといい」

「…………ありがとうございます」

 同時にふたつのことはできないので、ひとまずはパソコンのほうに集中しているようだ。快適に生活するためのいろいろなアカウントを登録している。

「ところで、アカウントの設定に生年月日がいると思うんだけど、どうしてるんだ?」

「…………自分の生年月日はわからないので、とりあえず今年から20年前の8月に設定しています。未成年でなければ、色々と制限がかかることはないでしょうし」

「はい、ご飯できたよ。稜希たちの会話はそれとなーく聞かせてもらってたけど。澪ちゃん、20歳以上に見える?」

 椅子に座っている鼈宮谷さんを、頭頂部から足先までまじまじと見つめる。

「…………見えねえな」

 お世辞にも大きいとは言えない身長。ちょっと足のつきが怪しい椅子。その姿はどう見ても、20歳以上には見えなかった。

「…………ちょっと、恥ずかしいです」

 もじもじと身をくねらせるその姿も、ちょっと可愛いと思ってしまう。

「あ、今やらしーこと考えたでしょ。やーらしー」

「か、考えてねえよ」

「隙あらばいやらしいことを考えているんだから。油断も隙もあったもんじゃない」

 今回ばかりは考えていることが言い当てられてしまったので無理に反論できなかった。くそう、結月のくせに。

「ささ、ご飯にしよ。一旦パソコンは脇にどけて」

「…………はい」

「それじゃ、いただきます」


 夕飯も食べ終え、パソコンのおおかたの設定も終わり、スマホもざっくりとした使い方は説明した。

「どうだ? とりあえず、理解できそうか?」

「…………問題ありません。パソコンもスマホも、使えそうです」

「そりゃよかった。じゃあ最後に連絡先を交換しようぜ。オレと結月、とりあえずふたりぶん。今度学校に行ったときはミトちゃんさんもな」

「…………わかりました。どうやって連絡先を交換すればいいのですか?」

「アカウントを登録したときの名前に#(シャープ)をつけて、4桁の数字を打つとフレンド申請を送ることができるんだ。このメッセンジャーは基本的にゲームをする人向けのものなんだけども」


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