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1日かけてやっと森から出られた

「よし、着いたわよ。」


俺は無事赤髪の美少女と森を出ることができた。が、1つ大きな違和感を覚えた。


「なぁ、なんか空が赤くないか…?」


そう、空が真っ赤なのだ。ぽつんと浮かんでいる月は普通なのだが、ここら一体だけ空が血の海ように赤い。


「そりゃそうよ。 ここ、魔王城の1番近くの森だもの。」


「まっ、ま、魔王城__!?」


そんなの初耳だぞ。やはり、この世界にも魔王は存在するのか!!

つまりそいつを倒したら勇者になり、この世の最も勇敢な人物として歴史に残れる__

そんな素晴らしいことが起こるのだ!!


「魔王城の近くに転生したってことは、これは魔王を倒せってことなのでは__!?」


「何言ってるのか分からないけど、あなたみたいな中級モンスターも倒せない素人が、上級モンスターを遥かに上回る力を持つ魔王にかなうわけがないでしょ。」


赤髪の美少女は心底呆れた顔でこちらを見てくる。そりゃ、今の状況じゃイキった一般人と思われても仕方ないかもしれないけど!


「とりあえず、ギルドに行ってみるか!」


もしかしなくても魔王をボコボコにできる超スーパーチート能力をゲットしてるかもしれないんだ! じっとしてはいられるわけがない。


「ここから1番近いギルドといったら、エルロタル村ね。そうね、私も準備を整えたいことだし、そこまでついて行くわ。」


「本当か!? それは超助かる!」


ここに召喚されて1日足らずなわけだし、地理感もクソもないわけだ。また迷子になったら死ぬわけだし、道中のモンスターも不安だしな。

この子にこの世界のことを教えてもらうとしよう。


「ここから少ししたところにエルロタル村に繋がる馬車停があるわ。そこまで少し歩きましょう。」


「また歩くのか…。」


「いちいちうるさいわね。男なんだからそのくらい我慢しなさい。」


また怒られてしまった…。そりゃ、愚痴を漏らしたのは俺が悪かったけどさ。

さすがに腹も減ってるし、もうそろそろ死にそうだぞ。


「ついでに軽く自己紹介を済ませておくわね。 私の名前はレーヴァ。よろしく。」


短い自己紹介だな。それにしても、レーヴァか。この子らしい名前だな。


「俺の名前はレン。歳は17! 将来の夢は魔王討伐! よろしくな!」


その瞬間、レーヴァはこちらを思いっきり睨んだ。なんか変なこと言ったか…?


「あなたが勘違いしないように言っておくと、魔王を討伐するのは私よ。くれぐれも魔王城にはいかないように。変に警戒されても厄介だから。」


「レーヴァみたいな女の子が魔王を…?」


いや無理だろ。そう一旦心の中で否定してから、ふとさっきの光景を思い出した。


レーヴァは少なくともマンイーターの太い木レベルで大きい腕を手刀だけで一刀両断してたしな。

確かにアニメでも結構な強キャラ枠なはずだし、魔王でも倒せる…のかもしれない。


「じゃあ、俺もついて行っていい?」


俺にレーヴァを止めることはできない。(力の差で)だけど魔王を倒したら勇者一行的なのに加えてもらえれば、世界的に名は広まる!

しかも自分が倒すより楽だし!


「___は?」


その浅はかな考えを一蹴するように、レーヴァが過去最大の睨みを俺にぶつけた。


「……すみません。」


怖い。怖すぎるこの女子。女子はみんなこんな感じなのか? 話したことないから分からなかっただけなのか…?


「…はぁ、あなたみたいなバカっぽいのがいるから人間は嫌いなのよ。」


…うっ、胸が痛い…。

というか、なんか自分が人間じゃないみたいな言い方してるな。

ここはファンタジーな世界なんだし、人外ってのも全然有り得るのか!! 妄想が広がる!!


「レーヴァは人間じゃないのか?」


俺は思い切って質問してみた。


「まぁね。どの種族であるかは言わないけど、愚かな人間ではないことは間違いないわ。」


それ、絶対偏見もあるだろ。どれだけ人間が嫌いなんだよ。それか、俺がレーヴァの中の人間の価値を落としてるのか?

だとしたら全人間の皆さんごめんなさい!


ちなみに、レーヴァは見た感じケモ耳や羽、角とかしっぽも何も無い。ただの人間っぽいけどな。見た目に出ない種族もあるだろうし、一概にそうとは言えないけど。


「私は絶対魔王を倒さなければならないの。絶対に__。」


ぼそりと小さくレーヴァが呟いた。


何かあるのか…? そう思ったが、その責務感に満ちた顔を見て、俺は質問するのをやめたのだった。

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