自宅
玄関をくぐると、慣れたにおいに包まれる。 所謂実家のにおいというやつだね。
そのまま歩みを進めるたびに靴の裏をフカフカとしたカーペットの感触が伝わってきて心地よい。
「ねぇ、リアン。もう止めない?」
歩き終わり、部屋に入るとリアが話しかけてくる。 止めるというのは僕の趣味のことだろう。
まぁ一応は自分の趣味が以上だって言う自覚もあるし、リアのいうことが正しいことも理解できる。――――が、
「止める気はないよ。アレは僕の生きがいだ」
幾度となく繰り返したやり取り、リアも結果はわかっているのだろう。 それでも彼女はいつも僕にそう言ってくる。
「・・・・・」
無言で哀しげな顔を俯けるリア――――
「リア、僕は僕のままだ。安心してくれ」
――その手を強く握る。
その言葉に込めた意味はリアならば十分わかるだろう。
「リアン・・・」
顔を上げたリアの表情は悲しみを含みながらも、少しほっとしたようなものだった。
「さて、今日は少し疲れたよ。 僕はもう寝ることにするよ」
「あっ、待って! 食事を用意してあるから先にそれを食べない?」
寝室に向かおうと立ち上がった僕をリアが呼び止める。 いつもより明るいトーンでしゃべっているリアを見ると無理をしているということが否でもわかってしまう。
「ん、ああ。そうだね、じゃあ食べてから寝ようかな」
リアにあわせるわけではないけど僕も明るく振舞ってみる
「食べてすぐ寝たらダメだよ?」
そんなことをいいつつもすでに盛った食事を僕に手渡してくれる。
今日は鶏肉を煮た料理らしい。 僕は料理についてあまり詳しくないからよくわからないんだけど、リアは料理上手だ。 私生活でもかなり助かっている。
そうして食事を終えた僕はすぐに床に就いた。
その晩見た夢は最高のものだった。
リアとリアンで名前がかぶっているということに今やっと気づきました・・・
ついでに言うと前作主人公の名前がリオンでしたね・・・ さらにいうと前々作の主人公も名前が「リ」から始まりますね。
執筆している時間が作者が普段寝ている時間なので眠すぎてヤバいです。 分がおかしかったら眠気の性だと思っていてください。 今回極端に短いのも眠気のせいです。