暗闇と思考の中で
あれからもう何時間たっただろうか。学校の授業は何時間目まで進んでいるだろうか。そもそも日付は今日のまま変わっていないのか?
あれ。今日が終わっているとしたらもう明日になるのか...?
そう、頭のいい読者様にはだいたい察しが付くだろうが(殴)
状況は全く変わっていない。ずっと浮遊感に包まれたままなのだ。もはやこの浮遊感に慣れてきてしまっている自分がいる。
チャリに座ったまま何をしているんだよ俺は(笑)
まさかこれは夢なんじゃないのか?とか100回程考えた。嘘。23回くらいですね、はい。
いつになったらこれに終止符をうてるのか。もしかしたら自分でどうにかなるんじゃないのか。
とか思えてきた。飛べたりなんかして(笑)
つまらなさ過ぎてこの考えに行き着いた。そう。行き着いてしまったのだ。
でも今までほぼニートと同じような生活(学校には行ってましたけどね!)をしていた俺が飛べるはずもない。
試しに足を、座っていたサドルに持っていき、恐怖心とともに踏み切った。
チャリが下に落ちていく。上になびいていた髪も今は流れに逆らうことなく左右になびいてるだけになった。
「え、あれ?」
そう、そのまさかだ。飛べちゃっているのだ。この糞ニートは今、謎の異空間を飛んでしまっているのだ(っておいおい)
飛んだはいいが、あたり一面真っ暗に包まれたこの異空間のどこを目指して飛べというのだ。
上に飛ぶにしても今まで落ちてきた時間を考えるとそれだけで嫌になってくる。そもそも元の世界?に戻れる保証もない。
とりあえず右かどうかもわからないが右腕がある方向に進もう。
つまりあれだよ。爆弾の銅線で赤か青で迷ったら赤切る的な考え。
「...行きますか。」
「...そうですねぇ。」
誰にも聞こえない、届かない独り言を言いながら先へ進んだ、進んだ。進んだ?
え?何か聞こえた気がした。おそらく気のせいだろう。
怖くなったので急ぎめに飛び進んだ。
「あぁ~~~!待ってくださいよぉ~~!」