いじめとかくだらない
とあるルナシーの心情告白
「いじめはいじめられる側にも原因がある」という奴がある。
戯言だ。原因があるから何だというのだ。原因になるものがあろうと、実行したのはそいつらで、実行した者には拭えない非がある。いじめられっ子に非がないとまでは言わないが、いじめられっ子に非があるか否かでいじめっ子の非は変化しない。
だって、そうだろう。「みんな仲良く」と大人たちは教える。仲良くどころか、同朋を虐げることが正しいわけがない。
そもそも、いじめなどと可愛らしい言い方をするからいけないのだ。程度の差はあれ、やっていることは犯罪なのだ。万引きなどと同じく、言い方で軽く見せているだけで、まぎれもない悪事だ。
悪い事をしておいて、被害者にも非がある?そんなトンチキな論理があるもんか。それは、盗人からなら盗んでいいとか、人殺しだから殺していいとか、そういう事を言っているのと同じことだ。それも、自分が被害を受けたわけでもないのに制裁だなんだ言うトンチキな奴らと同じだ。それに道理が通っていると思うのはただの自己中だろう。
人に暴力をふるうの暴行罪。
人の物を隠すのは窃盗罪。更に壊せば器物損壊。
悪口や相手を貶める噂を広めるのは侮辱罪か名誉棄損。
脅すのは脅迫。
万引きなどの犯罪を強要するのは教唆か強要罪だろうか。
性的な嫌がらせは強姦罪などの性犯罪ともなりうる。
程度の差はあれ、そういった犯罪行動をひっくるめたのがいじめだ。訴えられれば有罪になる者もあるだろう。
そうした犯罪行動を行うのはそいつの心の弱さみたいなもののはずだ。相手に原因が…己が不快だとかいう身勝手なものから、そのコミュニティのルールを守らないことへの制裁だとかまで…あったとして、犯罪行動でない解決を求めるということも当然出来てしかるべきである。
だって、僕はムカつく奴がいたって犯罪行為をした事はない。自分から他者に危害を加えたことはない。殴られて殴り返したことはあるけど、それは正当防衛だ。それこそ原因はあちらであって僕ではない。
そもそも、被害者に非があれば危害を加えて、加害者になっても許されるって、何様だ。自分が特別だと、相手より上だとでも思っているのか。相手を裁く権利でも得たつもりなのか。馬鹿なのか。馬鹿なんだろうな。馬鹿だ。
例え相手に非があっても、それを理由に危害を加えてもいい人間なんて一人もいない。少なくとも、この国が民主的現代法治国家である以上、そんな人間はいない。独裁国家の独裁者とかならわからないが。それが許されるのは俺ルールを振りかざしても許される人間だということだ。この国にはいない。
まあ、だから当然、僕が僕をいじめた奴らに仕返しをするのは、犯罪だ。
「いじめっ子だろうが、いじめていいわけではない」
そんな事は知っている。知っているから、何だ?犯罪を犯罪と知って行うことはそりゃあ、社会通念上咎められるべき行動だろう。だが、その覚悟をもって行う事を愚行扱いされるいわれはない。僕は正しく確信犯だ。数々の犯罪行為を平気で行い、全く反省しないあいつらは大人になっても碌な事をしないからその前に間引くべきだと思った。それだけだ。
殺人は犯罪だ?そんな事は知っている。僕が有罪だと思うのなら、捕まえればいい。捕まえて警察に突き出して司法で裁かせればいい。
裁ける法があればだが。僕はただ、悪魔に願っただけだ。あいつらを殺してくれって。この国に悪魔の召喚や呪いで殺すことを咎める法律はない。何故なら「科学的に考えてそんな事は有り得ない」からだ。有り得ない事を取り締まる法律はない。少なくとも現代では、人を呪ったとて、精々器物損壊程度にしかならない。呪いが存在する時代なら呪殺罪もあったのかもしれないが。
僕が直接手を下した訳じゃない。彼らが死ぬような目にあった現場に居合わせたわけでもない。ただ、殺意を持っていて、悪魔に願ったなんて"妄言"を吐いているだけの僕を咎められる法律はない。
だから言っているんだ。犯罪行為なんて、するもんじゃないって。僕が健全だという気も毛頭ないけれど、行為に対する報いを受ける事になれば当然割に合わないことになるのだ。なんにも得はしない。ただ少しその場でだけ溜飲が下がったり気が済んだり万能感を得られたりするだけだ。本当に、くだらない。
弱いものいじめをしたって本当に強くなれるわけでもないのに。
強くなりたいんだったら、物理的に腕力でも鍛えている方が幾らかマシだろう。まあ、いじめっ子でかつ鍛えてるような奴も偶にいるらしいが。精神修養の出来ていないただの乱暴者を強者と言っていいかはわからないが、まあ物理的に優位に立てるのは確かだ。破門されたらいい。ゴロツキというやつだろう、それは。