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迷探偵ノブの探偵日記  作者: 白波
第2章 古都川学園小学校七不思議
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第5話 古都川学園小学校

 ここは北大北王国の古都川府古都新川町市に位置するとある探偵事務所。この事務所で探偵をしているノブこと坂町信孝はある人物と話をしていた。

「つまり…私がそれに参加しろと?」

ノブが確認するように言うと相手の男性は

「えぇ…できればそうしていただきたいのですが…もちろん報酬は出しますし…。」

と答えた。

「そうですか…わかりました…それでは…日程の方はどうでしょうか?」

「今週の土曜日だ…とりあえず行けばわかるはずだが…詳しくは雪菜に聞いてくれ…。」

そう言うと男性は立ち上がり帰り支度を始める。

「それでは今週の土曜日行きますので!ありがとうございました!」

とノブが言うと男性は

「あぁ…頼んだよ…信孝君…。」

と言って去って行った。


 依頼人が去った後ノブはいつも通りコーヒーを入れて容器に入っている粉が砂糖であるか確認したうえでミルクも本物かどうか確認する。ノブがなぜコーヒーを入れるだけでこんなに慎重なのかと言うのは察しが良い方は気づいているかと思うが原因は彼の助手である雪菜にある。すべては彼女のいたずらが原因なのである。

「こんにちわ!」

噂をすれば扉を開けてランドセルを背負った雪菜が勢いよく入ってきた。

「おー雪菜!今日は早いな…。」

ノブがそう言うと雪菜は

「まぁ…ちょっとね…。」

と簡潔に答えた。

「そう言えば聞きたいことがあるんだけど…お前ってどこの小学校通ってたっけ?」

とノブが聞くと雪菜は

「私立古都川学園小学校。」

と答えた。するとノブは

「なんだ…古都川学園小ね…。」

と言ってから椅子から落ちるんじゃないかと言うぐらい驚いたそぶりで

「古都川学園小学校!?」

と言った。

「そうだよ…。」

と雪菜が言うとノブは

「古都川学園小学校ってあれだよな…えーお前どこにそんな優秀な頭脳持ち合わせてるんだよ!」

と言った。

「どこにってここよ!古都川学園小学校2年D組東川雪菜!」

「しかもお前2年生だったのかよ!」

「悪い?」

二人はその後一日中けんかしていた。


土曜日

 ノブは二鳥本線の急行で古都川駅まで行ったあと先月全通したばかりの市営地下鉄金城(きんじょう)線に乗り換え古都町田(ことまちだ)駅まで行き現在は市営バスの中である。

「次は古都川学園小学校前です…古都川学園小学校へ起こしの方はここでお降りが便利です…お降りになる方はボタンを押してお知らせください…。」

と自動放送が入るとノブはすぐ後ろにあったボタンを押した。ピンポーンという独特の音の後に

「次止まります」

と言う言葉と共に車両前方部にあるモニターにも

「次止まります」

と表示される。やがてバス停にバスが止まるとノブは運賃を運賃箱に入れてバスを降りる。そしてバスを降りてすぐある場所にある私立古都川学園小学校の校門そしてその奥にある校舎を見た。

「まさかここの校門をくぐる日が来るなんてな…。」

ノブがそう言いながら横を見ると学校の駐車場にたくさんの高級車が止まっている。おそらく公共機関を使ってここまで来たのは自分ぐらいだろうと思いながら校門をくぐる。


 私立古都川学園小学校は今から約100年前に設立された私立小学校でかなり歴史ある学校である。なおこの学校は人気が高いせいか合格するのが難しく結構難関らしい…確か自分の元同級生の親が子供を入学させようと必死に勉強させたにも関わらず不合格だった記憶がある。


「ほんとうに雪菜は何者なんだ?」

思わず疑問を口にするとふいに後ろから

「私はただの小学生だけど?」

と聞きなれた声がした。ノブが後ろを振り向くとそこには雪菜が立っていた。

「よっ!雪菜!」

とノブが言うと雪菜は

「ほんとに来たんだ…。」

となぜか呆れながら言った。

「何で呆れてるわけ?」

とノブが聞くと雪菜は

「何でもないけど…とりあえず教室まで案内するからついてきて!」

と言いながら歩き出した。


古都川学園小学校 2年D組

 授業参観のためこの教室に来たノブはさっそく自分が抱いていた古都川学園小学校のイメージが崩れるのを感じた

「まぁうちのクラスはいい方ね…。」

と雪菜が言うとノブは

「うちのクラスはってほかはもっとひどいわけ?」

と聞き返した。すると雪菜は

「別にそう言うわけでもないけど…。」

と言葉を濁して自分の席に向かった。


 授業の開始を告げるチャイムが鳴りみんなが席につくと担任であろう教師が教壇に立った。すると日直だか級長だか知らないが

「起立!」

と号令をかける。その号令に従い席に座っていた子供が立ち上がる…一部を除いては…

「起立って言ってるでしょうが!」

号令をかけた人物は寝ていたやつを起こして

「礼!着席!」

と号令をかけた。


 その後授業は滞りなく(?)進んだ。授業の終わりのチャイムが鳴ると再び先ほどの人物が号令をかけて休み時間に入った。

「そろそろ帰るか…。」

とノブが言って帰ろうとすると先ほど教壇に立っていた女性教師に

「すいません…坂町さんですか?」

と呼び止められた。

「そうですけど…。」

とノブが答えると女性は

「少し話があるのでついてきていただけますか?」

と聞いた。

「いいですよ…。」

とノブが答えると女性は

「ありがとうございます…こちらの方へ来ていただきてよろしいですか?」

と言いながら歩き出しノブは女性の後ろを歩き出した。

読んでいただきありがとうございます。


前の更新から長く期間が空いて申し訳ありませんでした。


これからもよろしくお願いします。

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