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迷探偵ノブの探偵日記  作者: 白波
第1章 消えた大道具事件
2/5

第2話 二鳥までの道のり

 次の日ノブは探偵事務所から歩いて5分の位置にある古都新川町駅に来ていた。


 古都新川町駅は7年前に設置された駅である。なお、この駅に止まるのは急行のみで特急はおろか普通や準急、快速なども止まらないというかなり変わった駅である。そのため駅の案内板には常に「急行 古都川」と「急行 木古川」という列車案内とその列車がそれぞれ到着する時間しか表示されていない。


 ノブが一番ホームに立つとちょうど

『まもなく、一番ホームに古都川方面の急行古都川行きが10両で到着いたします…黄色い線の内側まで下がってお待ちください…この列車は新川町、古都川に停車します…。』

と言うアナウンスと共にスカイブルーのラインが特徴的な列車が入線した。

『古都新川町でーす!この駅では乗り換えができませんので普通電車並びに特急などをご利用のお客様は次の新川町でお降りください!』

列車の扉が開くがこの時間帯はあまり乗客は多くないため通勤ラッシュの時のようにドッと人が降りてくることはない。ノブはこの列車に乗ると反対の方へ行ってることなど気づかず寝始めた。


 ノブが目を覚ますと古都川駅に電車が到着したところだった。

「ここは…古都川!」

と言うとノブは電車から降りた。

(どうしよう…新川町ぐらいならまだしも古都川となるとな…仕方ない…特急に乗るか…。)

と考えるとノブは特急券の売り場へ向かった。


 古都川駅は超がつくほどの巨大ターミナルでその巨大さゆえに古都川駅は四つに分けられておりHHR古都川の古都川本線の列車が発着する1~8番ホームが東駅、HHR二鳥の二鳥本線の列車が発着する9~16番ホームが南駅、HHR西宮(にしのみや)の西宮本線が発着する17~24番ホームが西駅、そして、HHR釜梨(かまなし)の釜梨本線が発着する25~32番ホームが北駅と呼ばれている。古都川駅の東西南北のホームや駅ビルの行き来は主に連絡通路を使う。ただ四つの駅は名前こそ一緒だが結構離れているためこの駅で乗り換えをする際はかなり余裕を持った方がいいらしい。四つの駅がこれほどまでに離れている理由は諸説あるが一番有力なのはこの駅は国鉄時代にできた駅なのでお金が足りなかった。と言うものである。


 話がそれてしまったがともかくノブは南駅の時刻表を見るためにホームの中ほどまで行った。時刻表によると今から10分後に特急の夏風(なつかぜ)3号が発車すると書かれていた。

(でもこれだとずいぶん早いな…いや…まてよ…確か3号には…。)

と考えながら夏風に併結されている春風(はるかぜ)3号の車両案内を見る。

(やっぱりそうだったか…だったら春風に乗って町田で急行に乗ればぎりぎり間に合うな…。)

と考えながらノブは夏風・春風3号が止まる12番ホームに向かった。


 12番ホームへ来ると増結用の2両編成の電車がすでに止まっておりノブはそれに乗った。この春風3号はHHR二鳥の特急で唯一特急料金がいらない一般車が連結されている。夏風と春風は町田まで併結して運転し、町田で切り離して夏風は一石(いっせき)、春風は春電(はるでん)桜川(さくらがわ)へとそれぞれ向かう。


 そのあと連結作業を完了した夏風・春風はディーゼル独特のエンジン音を地下空間に大きく反響させて出発した。


 しばらく複々線だったが普通電車や準急、快速などが走る路線は地下のままで特急と急行が走っている真ん中の2線のみが地上へ出る。実はこれが古都新川町駅に普通電車や準急、快速が止まらない要因である。古都新川町駅を設置したそもそもの目的は特急のスピードアップのために新川町と古都(こと)町永(まちなが)の間に急行が待避するための駅が必要となった。その結果設置されたのが古都新川町駅である。しかし、普通電車などが走行する地下にまでホームを作ると多額の金がかかるためこの駅は地上のみで急行が停車する停車線と特急が通過するための通過線に分かれている新幹線の中間駅を思わせるような構造の駅が地上に作られるのみとなったのである。


 そんなことを語っているうちに列車は古都新川町駅の通過線を通り次の通過駅の古都町永まで減速せず一気に進んでいく。


 それからしばらくすると列車は車両基地がある南国駅のホームへ滑り込む南国駅から町田駅の間はたった一駅なのだが非電化区間なので特急列車を除く古都川発の列車は南国駅で終点か電化されている木古川線に入る。


 その後非電化区間を抜けた先にある町田駅に着くとノブは特急から降りて向かい側に停車している急行二鳥行きに乗り換える。


 ここからは早いものである。急行は多くの停車駅に止まったがあっと言う間に終点の二鳥についた。


 何とか10時になる前に二鳥駅に着いたノブはホッと胸をなでおろし町田駅で急行に乗った時からずっと後ろについてくる人影になど気づかずに改札口へと向かうのだった。

「まったく…本当に探偵なのかしら…自分が尾行されているのに気付かないなんて…。」

などと言いながら後ろの人物も隠れながらこそこそと歩いてゆくのだった。

読んでいただきありがとうございます。


説明ばかりですいません…。


これからもよろしくお願いします。

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