4th 存在の罪を悔い改めよ少女 5th 母親
存在の罪を悔い改めよ少女
詩:遍駆羽御
燃え移る非 ドレスの絹をちりちりと燃やしていく
しかし 君は優しすぎた
それでも 石を投げる少年が転べば 手を差し伸べた
爪先は割れて皮膚と爪の合間から 赤い血が流れた
尖った耳は 白い髪は 赤い瞳は 少年とは違った
竈の煮えたぎる熱視線に怯える君は少女そのもの
だけど 民は門を閉ざす
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母親
詩:遍駆 羽御
遊び疲れた娘が眠る頃
静けさが私と娘の呼吸を教えてくれる
娘がいなくなったら 私は私を失う
私がいなくなったら 娘は娘を失う
互いに引き合う愛の明日
今夜は添い寝しよう いつか 私を失っても 貴女が貴女でいられますように
精一杯の願いをお星様に乗せて
はしゃぎ回る君のこえ
どこか頼りなくてずっと視線で追った
アルバムが分厚さを 増したのなら
それはきっと純愛で 満たされた時
互いに引き合う愛の明日
私が消える前に…… 多くの 華を君の心に 植えてみせようと伝う手の平は
ずっと変わらないと自負してる
母がいなくなった七夕
自分の心臓と娘の心臓の鼓動を比べた
娘がいなくなったら 私は私を失う
私がいなくなったら 娘は娘を失う
互いに引き合う愛の明日
今夜は添い寝しよう いつか 私を失っても 貴女が貴女でいられますように
精一杯の願いをお星様に乗せて
時は勝手に流れ出す いつか 暗闇に飲まれても
どこかで たった一つだけ 愛する感情を有していたい
それが私が私であり 君を愛した証になり 君を導く灯光になる
だから 永遠はあるよ
優しい 優しい 永遠