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我が神を求め  作者: 影絵企鵝
十六章 誰もが強くなれる時
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結段 大切なもの

「首領は! 首領はどこだ! さっさと出てこい!」


 エディは所構わず叫びながら、ヘレンが感じるという悪意の根源を求めて歩き回った。どうやら村人達が相当な数の賊を引き付けているらしく、どこを歩いても先刻打ち倒して伸びっぱなしの盗賊しかいなかった。エディが先鋒、ロードが殿を務めてヘレンを守りながら、とにかくヘレンの言葉に従って歩いていた。次第に松明も多くなり、何やら洞窟の中心のような雰囲気も漂い始めていた。


「ここを右。すごく強い悪意を感じる……」


 ヘレンが一つの、ご丁寧に両開きの扉までこしらえられた一角を指差して身震いすると共に、エディ達も息を詰めた。確かにヘレンの言う通り、暗く冷たい雰囲気が漂ってきている。エディは足を止め、その扉と向かい合った。こういう時こそ落ち着かなくては。深呼吸を二、三度して、エディはロードやヘレンと視線を交わし合った。僅かに汗ばむ手で、扉の取っ手に手をかける。


「行くよ」

「ああ」「うん」


 エディは一気に扉を押し開いた。十本以上の松明で照らされた明るい空間の中、玉座のように突き出た岩の上にラーヴァナは立っていた。蛮刀を腰にぶら下げ、すり切れてさえいなければ、インドの王族をさえ思わせる色彩豊かで芸の細かい服を身にまとっていた。腰まで伸びた黒い髪は手入れをされることもなく、彼の荒々しさを如実に表していた。エディは、こいつがヘレンをさらった首謀者かと思うだけで再び怒りが込み上げてきた。エディは歯を剥き出し、ラーヴァナに向かって吼えた。


「お前か! この盗賊の首領は!」


 高みから見下ろし、ラーヴァナはエディを口うるさく吼える子犬のようにしか思わなかった。鼻で笑い、蛮刀を腰から抜きながら一歩を踏み出した。


「ああ。確かに俺はラーヴァナ、この……盗賊? いや違う。そんな事はないな。強いて言うならこの『正賊』の長だ」


 傲岸不遜なその言い回しに、エディも、ヘレンも、ロードも耳を疑った。エディは目を剥き、あまりの怒りで震える声を上げた。


「正しい? そんな事あってたまるか! ふもとの村人達を虐げて! 女の人を物みたいに扱って、その心を踏みにじって! 何より、お前は俺の大切な存在を奪った。絶対に許してやらない!」

「何? ふふふ。アハハハハッ!」


 エディの脅しが部屋中に響きわたっても、ラーヴァナは表情を固くするどころか、狂ったような高笑いを始めてしまった。はらわたが煮えくり返り、エディはこれ以上自分の心を見失ってしまわないようにするので必死になった。彼の怒りは虚しく宙に浮いていた。ラーヴァナは、エディの言葉を負け犬の遠吠えとしか受け取っていなかったのだ。


「なに間抜けた事を言ってるんだ? この世は力が全てだ! 力さえあれば、金も女も食い物も、欲しい物が全て手に入る! 世界を見てみろ! 獣を見てみろ! 世の中はなあ、力無い者が力有る者にひれ伏すのがこの世にあるべき姿なんだよ!」


 ラーヴァナは勝ち誇ったように胸を張り、天井を見上げて高らかに笑い続けた。ヘレンは呆然とした表情で首を振った。このような事を声高に言える人間がいることが、ヘレンは今目の前にしても信じる事が出来なかった。人と獣を同列に扱う人間がいることが信じられなかった。


「そんなの間違ってる。そんな乱暴な論理……許されるわけないでしょ」


 急にエディ達を見下ろし、笑顔を浮かべたままラーヴァナはエディ達の表情を眺め回した。


「誰が許さない? 神か? 仏か? そんなものはこの世に存在しないなぁ。お前らか? 俺という存在の前では単なる小枝や雑草にすぎないようなお前らがか? それこそ間違いだ。いつの世も、強い人間が是非を定めるのだ!」


 エディは歯を食いしばり、その目でラーヴァナの瞳を睨めつけた。


「違う! 許す許さないは俺が決める! たとえ神様が許しても、仏様が許しても、お前は俺の大切な、大切なヘレンを奪ったんだ! だから……俺は絶対にお前を許さない!」


 いくら嘲笑っても消えないエディの炎に、ラーヴァナはついに笑顔を吹き消した。首を鳴らしながら、ゆっくりとラーヴァナは蛮刀を抜き、岩を降りる。


「なら来い。お前のその根性に、今度こそ『自分が負け犬』だってこと、すり込んでやるよ」


 ラーヴァナの雰囲気から油断が消えた。ロードは一目でその男がいかに手練かを知った。ロードはヘレンを後ろに下がらせ、そっとエディの隣に赴こうとした。しかし、その動きを背で感じたエディは差し止める。


「ロードはヘレンを守って。俺だけで戦う」


 その言葉には、拒むことのできない凄みがあった。ロードは近づこうとした足を止め、何も言わずにヘレンを背後に庇った。エディは脳裏にファリアから習った喧嘩のイロハを一瞬巡らし、それから腕を引いて構えを取った。ラーヴァナは蛮刀で空を薙ぎ、そのまま剣先をエディに向かって突き出した。沈黙が場を占める。息を殺していたヘレンは、二人の間から生まれる圧力に耐え切れず、一歩退いてしまった。その地面をする音が、ついに二人を圧力から解き放った。


 先手を切り、痩身で圧倒的に身軽なエディが飛び出した。蛮刀が振り下ろされる。左に飛んでかわしたエディ、そのまま体を捻り、鋭い蹴りをラーヴァナの腕に見舞った。


「効かないなあ?」

「なんだって!」


 しかし、その一撃はラーヴァナの逞しい体つきの前には全くの無力、いとも簡単に受け止められてしまった。歯を食いしばっている暇もなく、蛮刀がエディの首を狙って襲いかかってきた。片足で立った形のエディは、倒れる以外にその一撃をかわす方法は無かった。背後に受け身をとって間合いを取り直すも、そこをラーヴァナは見逃さなかった。素早く間合いを詰め、再び天高く蛮刀を振り上げる。エディは素早く避けようと身を翻したが、まさに思う壺だった。


「うあ!」

「エド!」


 ラーヴァナの大きな足が、エディの腹部を抉るように捉えていた。簡単に吹き飛ばされ、エディはもんどり打って壁に叩きつけられる。傷が疼くのを感じたが、エディは構わず地面を蹴り出した。その勢いに思わずラーヴァナが身構えたところを、エディは思い切り右拳を引く。ラーヴァナは咄嗟に傷跡だらけの左腕を胸元に下ろして盾代わりにした。その機を見逃さず、エディはその盾を下から掻い潜り、その鳩尾に踵を叩き込んだ。さすがのラーヴァナも少々堪えたようだったが、やはり『少々』は『少々』だった。ラーヴァナは不敵に笑う。


「ふん。弱者が強者に歯向かったところで!」


 ラーヴァナは真っ直ぐに蛮刀を突き出した。エディは半身になって避ける。だがそこへ、ラーヴァナの手が襲いかかった。防ぐ間もなく頭を掴まれ、そのまま地面に突き倒された。うつぶせに倒れたところを、すかさず踏みつけられる。その重みは肋骨を軋ませ、エディは声が出せずに口を虚しく動かす。このままではエディが潰される。震えが止まらなくなったヘレンは、ロードの制止をかいくぐってラーヴァナの前に飛び出した。


「やめて! これ以上やったら、エドが死んじゃう!」


 ラーヴァナが訝しげな顔でヘレンの苦しい表情を見つめた。僅かに踏みつける足が緩み、エディは何とか声を振り絞る。


「ヘレ、ン……?」


 今にも泣き出しそうな顔で、ヘレンは必死に訴えた。


「だめ! エドは殺さないで! ……私の、一番大切な人を殺さないで……」


 再び愛する人を失うかも知れない恐怖に怯え、ヘレンはその場にヘたりこんでしまった。ラーヴァナには弱者が強者に許しを乞う姿に見え、満足げににんまりと笑った。


「そうかそうか……なら、俺の妻になるか? そしたらこの男だけは助けてやる」

「え?」


 下敷きのエディが目を見開き、ヘレンが言葉を失った。ラーヴァナは目を凝らし、松明の火に照らしだされる彼女の白い肌を見つめた。


「お前みたいに白い肌の女なんて、見たことないからなあ。きっと抱き心地も、そこいらの女とは違うんだろう? そんな事を考えていたら、お偉方に売り渡すのが惜しくなってきたんだよ……」


 ヘレンは怯えた表情で顔を上げた。その頭の中で、終わらない思考が渦を巻く。こんな男に人生をめちゃくちゃにされるくらいなら、死んだエディの後を追う方がましだ。しかし、自分が犠牲にさえなれば、エディがこの先も生きていける。二つの思考がせめぎ合い、ヘレンは混乱を極めた。唇を噛み、頭を抱える。自然と呻き声が洩れてくる。そこへ、ラーヴァナはさらに追い打ちをかけようとした。


「ほら、早くしないと、その、『一番大切な人』が死ぬぞ?」


 再びラーヴァナはエディを踏みつける足に力を込め始める。それと同時に、骨が軋んで地獄の苦しみを味わうエディの姿を想像した。しかし、その時ようやく異変に気がついた。いくら力を加えても、エディの体が沈まない、それどころか、自分の体が押し返され始めていた。


「だめだ……絶対そんな事したらだめだ。第一、俺はこんなところで死なない」


 ラーヴァナがかける力をも上回り、エディはその身を起こし始めた。手を地面につき、ラーヴァナの足を押し返しながら背を起こす。平衡の狂いを止められず、たまらずラーヴァナはエディから足を離してしまった。その機を見逃さず、エディはついにラーヴァナから逃れた。ヘレンを背で庇うようにして立ち、エディは息を荒らげながら声を振り絞った。


「俺はこの旅で見つけた。ようやく見つけた。ヘレンは俺にとって、神様なんかよりずっとずっと大切な存在なんだ。この子のためなら俺はいくらだって体を張る。いくらだって命を投げ打つ。俺はヘレンがいる限り、絶対お前みたいな奴には負けない!」


 いくら潰しても潰れない雑草に苛立ち、ラーヴァナは舌打ちをした。それと同時に、エディは壁に差されている松明を二本引き抜く。左手で持った方の松明の火を地面に擦り付けて消し、その松明の先を肩に載せる。そして、火がついた松明は、その先端をラーヴァナの顔にしっかりと向けた。


「来いよ。人が誰でも強くなれるってこと、思い知らせてやる」

「……生意気なことを!」


 ラーヴァナがついに吼えた。エディは猛虎の視線でその顔を捉える。今度はラーヴァナが先に動いた。蛮刀を振り上げ、一直線に迫る。しかしエディは冷静だった。軽く左に避けると、火のついた松明をラーヴァナの腕にぶつけた。袖が燃え出し、ラーヴァナはついに呻く。袖を無理やり引きちぎり、血走った目で背後に立っているエディを睨んだ。今度は両手で蛮刀を握りしめ、エディめがけて振り薙ぐ。しかし、エディは素早く後ろに飛び退る。その後を追い、ラーヴァナはさらに袈裟懸けに斬りつけるも、やはりエディはかわすだけ。ついに業を煮やしたラーヴァナは天を衝くように振り上げ、そのまま振り下ろした。

しかし、それはエディが突き出した火のない松明に突き刺さり、抜けなくなってしまった。ラーヴァナが離せないでいるうちに、エディはさっさとその松明とは縁を切り、もう一方の松明をラーヴァナの鳩尾に突き出した。ラーヴァナはさらに呻いて後ずさりをする。必死に叩いて火を止めたのも束の間、今度はエディの膝がラーヴァナの鳩尾を襲う。たまらず仰け反ったところを、松明がラーヴァナの腕に叩きつけられた。火のついた松明は折れ、ラーヴァナは熱さのあまり蛮刀をついに取り落とした。


「この……」


 ラーヴァナが堪え難い痛みにうずくまっているところを、エディはじっと見下ろした。


「思い知ったか。この小悪党。お前は本当の力を知らない。俺はそれを教えてもらった。ダルタニアンさん、三銃士さん、レイリーさん、イーサ。他にもたくさん……誰かを想うって事が、何より一番力をくれるんだ!」


 ラーヴァナは拳を地面に叩きつけた。怒りに震え上がる彼の姿は、まさに獣だった。懐をまさぐりながら、ラーヴァナは絶えずエディを睨みつける。


「黙れ! そんなちっぽけな力が、本当の力だなどとほざくな! お前こそ思い知れ。お前のいう力の小ささをな!」


 立ち上がりざまに彼が取り出したのは、赤く光る小さな石だった。二十面体に削られたそれは、遠い位置にいるエディの目には赤い水晶のようにも見えた。ラーヴァナがそれを握りしめると、石はなんと光りだす。ラーヴァナが一瞬不敵に笑ったかと見えた瞬間、彼はその光った石を突き出した。


「エディ!」


 轟音と共に、ヘレンは絹を裂くような悲鳴を上げる。エディの全身が火に包まれた。火に巻かれながら立ち尽くす姿を見て、ロードは言葉を失い、ヘレンは泣き崩れ、ラーヴァナは再び狂ったように笑った。弱者が強者に立ち向かった末路はいつもそうだ。少年だった頃の記憶が被さる。火に巻かれた自分達の村。死にかけるほどの怪我を負い、何も出来ないままに父を殺され、母を蹂躙され、兄妹を攫われる。そして悟った。この世は力が全てなのだと。しかし、その思いはついに打ち砕かれた。


「うおぁ!」


 エディが鋭く叫ぶと共に、炎がエディの中へと吸い込まれるように掻き消えた。その瞬間、周囲の時が凍りつく。ラーヴァナが『炎の石』と名付けた、ふもとの村に落ちてきたという赤い石。念じると、火を付けたいと思ったものに火がつくのだ。今までそれを消せた者などいなかった。それが今はここにいる。手が微かに震えるのを感じた。ラーヴァナは慌てて炎の石を突き出す。


「燃えろ! 燃えろ! ……何で燃えないんだ!」


 強い目で立ち尽くすエディにいくら炎の石を向けても、炎が吸い込まれてばかりで、エディの袖一つ燃やすことが出来なかった。全力で石を突き出した瞬間、ついに光が失せる。ラーヴァナは震える手で石を見つめ、何度も何度も突き出した。しかし、ついに炎さえつかなくなった。諦めたラーヴァナは、石を投げ捨て飛びかかった。


「うわああ!」


 しかし、エディはすげなく突き出された腕を払い、後ろに突き倒す。ロードはヘレンを伴ってラーヴァナを避けた。ラーヴァナは起き上がるが、エディはラーヴァナに背を向けたまま動かない。ラーヴァナは立ち上がり、歯を食いしばって再び飛びかかろうと走りだす。一歩、また一歩とラーヴァナが迫る。獣のように唸りながら、腕をめちゃくちゃに振り、強く足を蹴る。エディは背を向けたまま、軽く沈み込んだ。ラーヴァナは右腕を引き、思い切り引く。その瞬間にエディは身を翻す。ラーヴァナの腕が繰り出されようとする刹那、エディの振り抜かれた右足が鋭くラーヴァナの頭を捉えた。


 ラーヴァナは吹き飛んだ。鞠か何かのように弾み、そのまま壁に叩きつけられる。正しくエディが勝利を掴み取った瞬間だった。ヘレンは呆然とその様を見つめ、込み上げてくる思いと共にその様を実感した。


「エド!」


 ヘレンはエディに飛びつき、何度もエディの胸を叩いた。


「ばか! やっぱり止めておけばよかった! こんなに無茶して……」


 胸に縋り、ヘレンはとにかく号泣した。エディはようやく高ぶった気持ちが静まり始め、ゆっくりとヘレンの事を抱きしめられるようになった。ようやく恐怖を実感し、エディもヘレンの事をきつく抱きしめる。ロードはその様子を見て腕組みし、微笑みながら息をついた。


「ごめん。ごめんよ……!」

「黙れぇ!」


 三人は思わず振り返る。ラーヴァナは立ち上がっていた。脳が震えて脚に力がこもっていない。エディはラーヴァナを睨みつける。


「もうやめておきなよ。そんなんじゃもう戦えないでしょ」

「ふ、ふん……」


 ラーヴァナは鼻で笑うと、よろめきながらエディ達の前を横切り、壁の一箇所を押した。するとどうだろう。壁が外れ、外に落ちていった。そのまま、ラーヴァナはエディの方に振り返り、にやりと笑った。


「掟破りを燃やして処刑する前は、ここに落としていたが、俺が落ちることになるとはな……」

「何だって?」

「弱者にさえ負けた俺は、ただ死ぬのみ」

「お、おい待てよ!」


 エディは慌てた。確かに不倶戴天の存在ではあるが、さすがに死ぬのを黙ってみていられるほど、エディは冷徹ではなかった。ふらりと崖下に落ちたラーヴァナの腕を、エディは必死に掴む。


「死、死なせない……!」


 しかし、エディが咄嗟に掴むにラーヴァナの体は重すぎた。不敵に笑うラーヴァナに引きずられ、エディも一緒に崖の下へと落ちていった。


「エディ!」

「エド! いやぁ! エド!」


 震える体で崖下に寄り、覗き込む。段差が一つだけある断崖絶壁に、木が何本かまばらに生えているだけの光景。ヘレン達を絶望に叩きこむには十分だった。ロードは放心して呟く。


「そんな。エディが。まさか……」

「エド……どうして……」


 涙をこぼしながら、ヘレンは目を閉じその光景から目を背ける。その時、ヘレンははっとなった。まだ瞼の裏で、エディは笑っていた。心の中から希望が湧いてきた。ゆっくりと目を開けたヘレンは、跪いて固まっているロードの肩を掴んだ。


「諦めないで! エディはまだ生きてるよ」

「生きてる? ヘレン、気でも狂ってしまったのか。こんな崖に落ちて、生きているわけが……」

「感じるの! エディの命を、私とエディの絆を! お願い……エディが死んでたとしても、あんな所に放っておけないし……」


 ヘレンの涙声を聞いては、ロードも協力してやらないわけにはいかなかった。深々と頷くと、ヘレンに向かって頭を垂れた。


「分かった。私はヘレンに従うだけだ」

「……ありがとう」


 二人は立ち上がると、崖の下に通じる道を求めて走りだした。


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