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前書き
山際から差し込む眩しい朝日が、谷合いの村を透き通ったオレンジに染める。朝が来た。草の葉を伝う露が宝石のように輝き、目に映るもの全てが喜びに満ちている。
美しい世界。見渡す限り命あふれる、私たちの美しい世界。
今日を懸命に生きて、明日を生きる子供たちへとつなぐ。
ただそれを繰り返す幾千・幾万の生き物たちの上に、この景色は広がっている。
菜の花が揺れる野のあちらこちらにぽつ、ぽつと鮮やかな緑が萌える。
「おめでとう、おめでとう」
春の野はどこまでも温かく、新たな命の誕生を祝福していた。
人に読んで頂きたいというものではなく保存場所くらいの気持ちで書いているので、あまり更新はしないと思います。
よろしくお願いします。