表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

91/392

プロローグ 人生の終わりに

 ブックマーク・☆での評価・感想をありがとうございました!


 4章のプロローグです。

 人の寿命の平均は、50年くらいらしい。

 勿論実際にはもっと長く生きる人も沢山いるけれど、貧民の中では子供が病気などで次々に死んでいくから、そうなるのだと聞いたことがある。


 そして私は、どうやらその死んでいく方に、含まれてしまうようだ。

 親がいないから、私がいつ生まれたのかよく分からないけれど、13年か……14年か。

 それが私の人生における、全ての時間だ。


 全く……酷い人生だった。

 孤児の私が、貧困から抜け出すことなんてできなかった。

 どんなに努力しても、生活は苦しくなる一方で、無力感ばかりが(つの)っていく。

 身体を売ったって、貰えるお金は何故か少なくなっていくし、お腹が減って仕方がないよ……。


 その原因については、最近貧民街に来たおじさんに聞いたけど、王様がまともに働かない所為で、国の経済とかが、どんどん悪化しているかららしい。

 だから私達がどんなに努力しても、それ以上に環境が悪化していくんだとか。


 だけど王様や貴族は、贅沢をやめないみたいだし、本当に(ずる)いと思う。

 私だってそんな楽な生活を、してみたかったよ……。


 でも私はもう終わりだ……。

 お腹が空いて、ふらふらになりながら歩いていたら、うっかり騎士様の前を横切ってしまって、「通行の邪魔をして無礼だ」とかで、左手を斬り落とされちゃった……。

 

 血が沢山流れて、身体が寒くなってくる……。

 頭が段々ぼ~っとしてきて、痛みもあまり感じなくなってきた……。

 これで……私の人生は終わっちゃうのか……。


 …………あれ? 

 誰か近づいてきた。

 もうよく見えないけれど……全身が凄く光っているような……。

 天使様が迎えに来たの……?


 天国って……本当にあったんだ……。




「おえぇぇぇ……」


 また吐いてしまった……。

 レイチェルの時もそうだったけど、どうやら新しい身体の記憶に男性経験があると、私のメンタルが拒絶反応を示すようだな……。


 でも、久しぶりの女の子の身体だ。

 やっぱりしっくりくるなぁ。

 名前は……アリゼか。


 若くして死ななければならなかったその無念、私が晴らしてやろう。

 今までは悪徳な貴族や奴隷商を潰して回っていたけれど、今度はこの国そのものが標的だ。


 この戦い、長くなるぞ……!

 今回は短いので、いつもの時間にもう一度更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  つくづく女運?が悪いな。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ