閑話未満の話
ブックマーク・☆での評価・感想をありがとうございました!
今回は時間が無いので、ちょっと短めの特別編。
アリゼ「製紙と印刷の技術を発展させて、漫画をこの世界でも普及させたいと思うのですよ。
そして百合漫画が沢山発行される──そんな世界になるのが、将来の夢ですね」
レイチェル「それは良いことなのです」
クラリス「百合……は、アリゼがいつも言っているから、なんとなく分かるけど……。
漫画って、なんなのかしら?」
アリゼ「そうですねぇ……。
絵本を発展させた娯楽といいますか……。
前の世界では、数億冊も売れているシリーズがありましたよ」
クラリス「数億!?
本って最低でも、金貨1枚くらいするでしょ!?
そんなに売れるものなの!?」
アリゼ「前の世界では銅貨1~2枚くらいの価格からでも買える、庶民の娯楽でしたよ。
大量生産ができるようになると、単価が安くなるのです」
クラリス「はぁ~、凄いのね……」
アリゼ「そして漫画の次は、アニメといきたいところですが、そちらは数十年は先になりますかねぇ……」
レイチェル「私が生きている内に、なんとか無声映画の実現まではしたいのです」
クラリス「アニメと映画って?」
アリゼ「絵を動かす技術ですね。
少しずつ違う絵を連続で見せていくと、人の目には動いているように見えるのですよ。
映画はそれらを劇場の大画面に映し出して楽しむ、観劇のようなものです」
クラリス「ふ~ん……(よく分かっていない)」
レイチェル「こうなのです(パラパラ漫画を実演してみる)」
クラリス「わっ、絵が動いてる!?
しかも、絵上手っ!?」
アリゼ「アニメといえば、アニメ化した作品には、薄い本が多く作られていましたねぇ」
クラリス「薄い本?」
レイチェル「個人あるいは集団が、自費で出版した本のこと──正確には同人誌というのですよ」
アリゼ「私は百合漫画がアニメ化された際、百合カップリングの本が沢山作られることを楽しみにしていました。
しかし百合作品の二次創作でありながら、何故か男が出てくること本が多いこと!
フタ●リなんて邪道もありましたし、何故純粋な女の子同士の本が少ないのか、嘆かわしい限りですよ!」
レイチェル「分かる」
クラリス「…………」
アリゼ「トドメにあの世界的な感染症の流行でイベントも激減して、同人誌の文化自体が衰退していくし、ただでさえ少なかった百合本が更に減っていったのには、断腸の思いでした!」
レイチェル「凄くよく分かる」
アリゼ「幸い商業の方からはそれなりの供給が続きましたが、成年向けのは相変わらず少なくて……もう……もうっ!!」
レイチェル「泣かないで、ママ……。
これから私達が、増やしていけばいいんですよ」
アリゼ「そうですね……。
学院に漫画家養成コースを設立しましょうか……」
レイチェル「じゃあ、声優……は、まだ気が早いけど、アイドル養成コースなんてのもどうです?」
アリゼ「そうですね。
LLY48とかそんな感じのを、デビューさせましょう!」
クラリス「……お願いだからあなた達、私がついていけるような会話をしてくれないかしら?」
そんなある日の雑談だった。
家族が入院したので、その対応の為に執筆時間が減ることになりそうです。そんな訳で、更新を休む日が増えるかもしれません。
まあ、明日はいつもの定休日ですが。