40 恥ずかしい実演
ブックマーク・☆での評価・感想をありがとうございました!
今回はあくまで性教育なのです(力説)。
クラリスは言った。
私に生理用品の使用手順を、実演してみせろ──と。
……控えめに言って、頭おかしいな?
「あの……絵に描いて説明するのでは、駄目なのでしょうか?」
「それよりも、あなたが実演してみせた方が早いでしょ?」
「それはそうですが……」
それでもあれは、あまり人に見せるようなものではないと思うんだよなぁ。
というか、クラリスが見たいだけなのでは?
「それともなに……?
あなたほどなんでもできる人が、この程度のこともできないのかしら?
そんなに恥ずかしいことな訳?」
安い挑発だなぁ……。
私はNOと言える日本人なので断ってもいいのだけど、その挑発に乗ってやろうじゃないか。
伊達にレイチェルを生んだ時に、公開出産を経験してる訳じゃないぞ。
あの何人もの人間に見守られながら出産するのから比べれば、そんなに恥ずかしくはないだろう。
「いいでしょう。
このままではお見せできないので、まずは服を脱いでもよろしいですか?」
「……ええ」
メイド服のままでは見せにくいので、それを脱いで下着姿になる。
王女様の寝室でこんな姿になっていると思うと、ちょっと背徳感を覚えるね……。
ここから更に、パンツを下ろす。
「それで……このように……」
私はタンポンの挿入を実演してみせようとしたが──、
「待って、それではよく見えないわ」
クラリスから待ったがかかった。
ふむ……確かに立った姿勢のままでは、見えにくいかもな……。
しかも挿入時には、どうしても手が邪魔になってしまうだろう。
見せやすい角度となると、下からかな……?
だけどさすがに、寝かせたクラリスの顔の上にまたがって見せる……という訳にもいかないし……。
こうなると座って、M字開脚で見せるしかないな。
……うん、何のプレイだ?
「姫様……ベッドの上に座っても……?」
ノーパンでね。
なんとなく不潔に感じるので、後で浄化の魔法はかけるからいいでしょ?
「……いいけど?」
クラリスは何処となく期待感のこもった視線で、じっとこちらを見つめてくる。
私が恥ずかしがる姿を、楽しんでいるな……?
だが、今更引く訳にもいかないので、私は足を開く。
あっ……妙な既視感が……!
身体を売っていた頃の、アリゼの記憶が蘇りそうだぞ……?
それは見たくないので、急いで封印だ!
そもそもこれからすることは、そんな行為とは無関係だし。
これ、保健体育の勉強だからね(ここ大事)。
だから、何もやましいことなんかない(たぶん)。
つまり社会通念上も、なんの問題は無いはずだ(願望)。
ともかくできるかぎり平静を装って実演したけど、顔が赤くなるのは絶対に隠せていなかっただろうな……。
思っていたよりも、凄く恥ずかしかった……!
だってクラリスが、「アリゼの綺麗ね……」とか言ってくるんだもんっ!
言葉責めなんて高等テクニック、何処で覚えた!?
しかも彼女は、ちょっとピンク色のオーラを纏っていたし……!
えっ……これって、私に対して性的に興奮しているの!?
百合に開眼した!?
このタイミングで、それは反則だよぉ……!
心臓が跳ね上がったわ。
だけどもっと大変だったのは、この後だった。
何故ならばクラリスが──、
「やっぱり1人でするのは怖いから……手伝ってくれる……?」
と、私の理性を試すようなことを、言い出したからだ。
……うん、処置中に鼻血を吹き出すかと思ったよ……。
でも、あの光景は、たぶん一生忘れない。
私の名はクラリスよ!
実にいい物を見せてもらったわ!
アリゼったら、恥ずかしがっているのを悟られないように必死だったみたいだけど、全然隠し切れていなかったわね。
普段は誰よりも強くて、落ち着き払った態度をしているあのアリゼが、ただの女の子みたいに恥ずかしがっている姿は、ギャップがあってとても可愛かったわ!
見ていてドキドキしたわねぇ……。
まあ、その後は……あの棒状の生理用品を使うのが怖くて、アリゼに手伝いをお願いしたから、私も恥ずかしい思いをしたけれど……。
でも、不思議と悪い気はしていないのよね……。
私も恥ずかしかったけれど、アリゼも恥ずかしそうにしていたし。
今まで他人に対して使うような経験が無かったのか、なんだか初々しかったわね。
やっぱりアリゼって、凄く可愛い。
それにこの……誰にも言えないような秘密を、アリゼと共有できたからかしら……?
それともあんなに恥ずかしがっていたのに、それでもアリゼが私の為に頑張ってくれたからかしら?。
それがとても嬉しいような気がするの。
この気持ちは、一体なんなのかしらね……。
一連の微エロ展開はこれにて終了。
次回は明後日の更新予定です。