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モノノ怪さんごくし!  作者: 蟻足びび
プロローグ
2/23

崩壊と転移

やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい_______________

瓦礫がれきの中を、鳥に狙われるむしのように、はたまた”怪物”に襲われる人のように逃げまどう。

いや、後者はこの場合比喩ひゆではない。

すでに焼け野原と化したこの場所を、ひたすらに、がむしゃらに逃げている。

何が起こっているのか。そんなことを考えるいとまはなかった。

息の続く限り、なるべく遠くへ、走るのみ。


「う___っわぁっ......」


が、努力(むな)しく、俺は前方に激しく転倒する。

すぐ後ろに、”怪物”の気配。もうだめだ、立ち上がる気力どころか、振り向く勇気すら無い。

全身が脱力し、疲れすくんだ足は、むしろ転んだことに歓喜かんきしているかのようだ。


「%ぼぅ___ゔぃじ@__ゔ#ぇ__」


何を言おうとしているのだろう。

何も知らされず死んでゆく俺をあわれむ言葉か。それとも、逃げることを諦めた俺への嘲笑ちょうしょうか。

どっちでもいい。どうせ俺は助からない。



と、思った。


「オイ、手を伸ばせ」


耳に入ってくる声があるまでは。

”怪物”の声ではない、しっかり聞き取れる声で。


「いーから、早く」


完全に停止した思考の代わりに、オート操作となった俺の身体が、彼女の言うがままになる。

手が手に触れる感触。その直後___


意識、時間、時空、場所。全てにおいて『転移』が起こった。



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