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鬱くしい日々

本屋の花嫁

作者: 千葉千愛

エスカレータを下りながら


なんとなく向けた視線の先


上半分が隠れた本屋の入り口の


窓ガラスの向こうに


純白のウエディングドレスを見た


派手な装飾はない


光沢のある上品な質感


足をすっかり隠し


遠慮がちに広がり揺れる


本がよっぽど好きなんだな


書店員のカップルなのかな


そんなことを考えた次の瞬間


瞬き一つで現れたのは


たなびく傘袋の束と


横に佇むサラリーマンだった


見間違いと分かってなお


あれは花嫁に違いないと疑わないのは


雲間から差し込む光と


吉兆の予感のせいだ








※※※※※※※




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