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異世界の半分はお約束でできている  作者: 倉内義人
第一章
4/42

#004 異世界転生のテンプレート

2016年4月11日

2016年10月21日




「世界には因果というものがある」



 僕が事故で死んで、白い光の中の空間で目を覚まし、少し経ってから神様は言った。


「それは、時に運命と呼ばれ、カルマと呼ばれ……」


「テンプレとも呼ばれるんじゃ」



 この時の幼女神はドヤ顔だったようだが、僕は自分が死んだ瞬間の恐怖に悶え、混乱と狂乱に陥っていたので、知る由もなかった。


 幼女神はそんな僕を見て言った。



「だいじょぶ、だいじょぶ。お主の死には、異世界転生のテンプレ使うから」



 その言葉で僕は立ち直り、目を輝かせた。




 曰く、


「お主の前世の世界は不幸のテンプレが集約された世界じゃった。魔法もないし、かなり努力しないと報われない」

「これから行く世界は典型的なテンプレ異世界で、前世と比べれば、とても生きやすい」

「ただし、魔物と魔王が居る」

「魔王さえなんとかできれば、お主の次の人生は順風満帆じゃろう」


 僕は一も二も無く頷いた。


 大好きなネット小説で読んだ憧れの異世界転生。


 どちらにしても、転生しなければこのまま死ぬだけだ。


 行きましょう!異世界!




「そんでチートじゃがな、三百ポイントやるから」


「ポイントですか?」


 チートと聞いて僕は小躍りをして、それから質問した。


 曰く、


「次の世界では、レベルアップと称号取得の度にポイントが手に入る」

「そのポイントを振り分けて、自身を強化していくように」

「使徒の加護があれば、ポイントの振り直しが出来る」


 ふむふむ、と僕は頷く。


「ポイント振り直しはともかく、メニューは向こうの住人には使えんから、バレんようにな」

「たまーにメッセ送るから。メニューから見るんじゃぞ」


 チートはそれだけだと言う。



 正直、実際にあっちに行ってみないと利便性がわからない。


 幼女神は、「これと、これと、これと、これは最初からとっといたほうがいいの」と言って僕の能力を操作したようだった。


 僕が何もしない間に、ポイントの残りは五十まで減っていた。


 振替自由だって言うし、とりあえずこのまま行こう。


「向こうでは15で成人になるからの、14くらいにお主の年齢設定しとくから」



 最後にそう言い残して、光の世界は消失した。



「あの!武器って……」



 この言葉が届かなかったことを、僕はこの後、嘆くことになる。



 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


 ※※※(14)(Lv1)/※※※


【ポイント残/総】

 70/320


【ステータス】

 HP:100

 膂力:10

 頑強:10

 敏捷:10

 精密:10

 魔力:10


【称号】

 《使徒(300)》主神の加護を得た者。神殿の庇護を受けやすくなる。神官と同じようにPの振り分けができる


【能力】

 ・メニュー(0)メニューを開くことができる(術者にしか見えない)

 ・ポイント再配分(0)ポイント振分をやり直すことができる

 ・欺瞞(50)ステータスを改ざんして正しく見えないようにする

 ・契約魔術(100)約束や隷属の儀式に付与することで契約内容が保証される(ギルドと神殿の認可と国発行の免許が必要)

 ・攻撃知覚(50)攻撃情報を視認できるようになる

 ・動作最適化(50)所作を最適化し、目的に則した動きができるように補助する


【装備】

 武器:なし

 防具:布の服


 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

2016年4月11日

2016年10月21日:表現、誤字など修正しました

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