表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

思いつき短編集

つぶやき短編集

作者: 棘田 清棘

これは作者がツイッターで即興で作った小説を多少手を加えたものです。

そのためクオリティーは低いですし、文字数も少ないです。

それでもよろしければご覧ください。

――――宇川鉱山――――


 突然ですがうちの近くに宇川鉱山という今はすでに廃鉱となった鉱山があるんです。

 元々鉄が取れていたんですが、近くの山にもっと質の良い鉄が撮れる場所が見つかり廃鉱となったのが表向きの理由です。

 表向きの理由。

 つまりは裏があるわけです。

 実はその鉱山はある事故がありましてね。

 入口に近いところが崩れて閉じ込められたのです。

 機械もないほど昔ですから別に珍しくともなんともないことですが、その時は運悪く最も多くの人が働いてる時でした。

 そのせいでかなりの人物が閉じ込められたんですよ。

 とはいえ、そんなに大きな鉱山ではないですから三ケタまでは行きませんでした。

 それでも二桁程度の人達がその鉱山に閉じ込められたのです。

 死者も出たようですが、事故があったのは入り口のあたりのみでしてほとんどの人は鉱山の中に閉じ込められたことになります。

 しかし外にいたその鉱山の責任者がまともに調査せずに崩れた入り口だけを見て中の人はもうダメだと諦めてしまったのです。

 そんな事は知らずに中にいる人達は助けをひたすら求めたのです。

 何日も、何日も。

 しかしいくら待っても助けがきません。

 僅かにあった食料も尽きてみんな腹を空かしてます。

 空腹で意識も朦朧としてきてなんでもいいから食べたい、そんな時にある男が目にしたのは体を岩に潰された同僚の男の手でした。

 普通は食べたいとはどうしても思えない人間の肉でも飢えた男には立派な食料に見えてしまったのです。

 その男はその手を食べてしまいました。

 他にも沢山の人がいる鉱山内の事ですからその光景を目撃したものもいました。

 その光景を目撃した人は慌てて他の人にその事伝えました。

 狂人がいる。俺らも食べられるぞ……と。

 その事を聞いた人達はその食べた男をたいへん怖がりました。

 人間が人間の肉体を食べるなんて怖がれても仕方が無いことです。

 その食べた男は周りの人達に非難され、詰め寄った男と揉めた際に吹き飛ばされ頭を打って死んでしまいました。

 男の死体をみた周りの人達は何を思ったのか美味しそうと思ってしまったのです。

 正気に戻った時には既にみんなで男を食べた後でした。

 しかし一回味をしめた鉱山の男達はその後は一回別れたものの出会う度に殺し合い、そして相手を食うことが続きました。

 そしていつの日にか残ったのは一人になりました。

 残った一人は自分が何者かもわからずになってしまっていました。

 それでも空腹から土などを食べ、さらに生きながらえようとしたのですが、病気か、栄養失調かはわかりませんがその男いつの間にか死んでしまいました。

 皆さんは蠱毒を知っているでしょうか?

 毒虫を一つにまとめて殺し合わせるというやつです。

 その鉱山で起こったことは蠱毒の状況と非常に似ており、その男の魂が死後も残るほど強いものになりました。

 その男の霊は全ての人の魂を受け継ぎ鉱山から脱出し、生きるため、蘇る為に今も生者の肉を求めて彷徨っています。








――――神様の存在――――


 神様を知ってるか? と聞けば大抵のものは知っているだろう。

 神様はいるか? といえば日本人の大半はそんな非科学的なものいないだろうと言うだろう。

 しかし、神はいるのだ。

 絶対的な力を持つわけではないが神はいる。

 そんな話を今日はしよう。




 それはとある何気ない日だった。

 学校帰りのいつも通りの日、特に何があったわけではなく、自転車に乗りながらいつも通りの道を帰っていた。

 そして公園の隅の方で座ってる黒い服の女の子を見たのだった。

 別に自転車を止めるほどの事では無くそのまま通り過ぎた。

 いくらか進んだ後、何が特別というわけではないがあの少女を再び思い浮かべたのだ。

 一人で居るその姿に、一人さみしくパソコンに向かう自分を重ねたのかもしれない。

 その時だった。

 その子が歩道を自分の正面から歩いて来たのだ。

 前に目撃した場所から自転車でそれなりのスピードで走って来たのだ。

 子供の足で自転車より早く動けるはずない。

 つまりは目の前にその子が居るはずがなかった。

 俺は薄気味悪く感じながらもそっくりさんじゃないかと思いそのまま通り過ぎた。

 自分に似たのが3人はいると。

 あの子のことは何も知らない。もしかしたら双子じゃないのか? と無理やり自分を納得させた。

 そして無理やり納得した者も怖くなって再び先ほどの事を思い出した。

 またしても思い出した時だった。

 手前に信号待ちをする少女が居たのだ。

 さすがに三回目だと自分をごまかせなかった。

 自然に自転車を漕ぐスピードも上がった。

 そして四回目。

 今度はいつの間にか自転車のカゴの上に立っていたのだ。

 これはどんなごまかしも聞かない異常事態。

 突然その少女が現れた事により、俺は驚いて自転車から転げ落ちた。

 それが結果的に俺の命を救ったのかもしれない。

 その少女が鎌を振り切った格好で空中に居たのだ。

 あのままだと確実に自分が殺されていた。

 しかし、自分がいたことを切り裂くだけでなく、その延長線上も切り裂いた。

 そしてその鎌はたまたま後ろにいたお婆さんを切り裂いた。

 切り裂かれたおばあさんは何一つ傷を負ってなかった。

 しかし安心したのもつかの間。

 オートバイがやって来てそのお婆さんを轢いた。

 聞いた話ではそのお婆さんは助からなかったそうだ。

 思えばその少女は死神だったかもしれない。

 だからこそ思う。


 神はいる。っと。


 少なくとも死神は……




 俺はその後その子をみることはなかった。

 その死神は俺を狙ってたのかお婆さんを狙ってたのかわからない。

 だがその時のことは一生覚えてるだろう。

 また俺に死期が近づけば見るかもしれないし、もしかしたら次見るのはあなたかもしれない……。












――――付喪神の少女――――


 巌流島の決闘。

 それはあまりにも有名な話だろう。宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘をした場所である。その舞台となった巌流島に二人の少年少女がいた。

 二人は山口県に住んでおり、巌流島にボートを使ってやってきていた。

 少年を宮本武、少女をカゴメという。

 長い髪を後ろに束ね、鋭い目を持つ武は宮本武蔵の子孫である――と祖父が言っていたが家系図などの証拠など一切ないため真実はわからない。

 カゴメは武の家で昔から使われてた籠の付喪神であった。

 つい一ヶ月程前に倉庫にあった籠が光ったと思えば少女の姿になったのだ。

 少女は自分が付喪神だと話した。

 自分には物だという自覚も、自我を手に入れたことも話してくれた。

 家族は驚きながらもその少女を受け入れ、そして武もその少女を新しい家族として受け入れたのだった。

 少女には籠としての記憶や自分が何者かなどの記憶はあるが、自由に外を出歩いたりした経験や、籠であるときは人間の言葉を理解出来なかったために人間の会話も先ほどの最初の自己紹介が初めてで常識に疎かった。

 名前すらなかった付喪神の少女に家族でカゴメと名付けた。

 籠の少女で籠女である。

 安直な名前であるが名前が貰えることに少女は喜んだ。

 自分を家族だと受け入れてくれたこと、名前を必死に考えてくれたことが嬉しかったのだ。

 そしてしばらく経ったある日の事だ。

 黒い服の少女が訪ねてきたのだ。

 少女は死神と名乗り、位は低くとも神であるカゴメを神の国、高天原に迎えに来たそうだ。

 勿論武たちは反対した。

 しかしカゴメは受け入れた。

 人の姿でいるだけで力を失うらしく、いつかは籠に戻ってしまうそうだ。

 高天原は神の世界であり、人の姿を保つための力も多く、空中から得られる力だけで何時迄も人の姿でいられるそうだ。

 そして武は最後に一緒にいられる時間をカゴメの好きにしようと決め、カゴメが来たがっていた武の先祖かもしれない宮本武蔵が決闘した巌流島に来たのであった。


「嘘かもしれないんだぞ?」


 年よりの話であった。

 そんな話に信憑性などまったくなかった。


「それでも可能性があるんですよね? なら来て良かったです」


 それでもカゴメは来てよかったと言う。

 あまり口数が多くない武はそれ以上何も言わなかった。

 その後はカゴメが話しかけて武がぶっきらぼうに返すだけであったが、武もカゴメもすごく楽しかった。

 巌流島だけでなく、武の思い出の場所や父と母の馴れ初めの場所など家族所縁の地を回った。

 カゴメと過ごしたのはあまりにも短い時間であったが、それでも別れは辛かった。

 そしていよいよ死神との約束の日、つまりはカゴメが高天原に旅立つ日である。

 迎えは死神だと縁起が悪いと別の神が迎えによこすと死神の少女は言っていた。

 迎えに来た神は美少女であり、自身を八月から十月ぐらいの天候を操る神で名前を秋雨と名乗った。


 「別れだな……」


 一緒にいたのはわずかな時間。

 それでも大切なひと時を過ごした少女との別れはつらかった。


 「はい、だけどきっとまた会えますよ」


 涙を目元に浮かべながらカゴメは言う。

 いつかまた会おうと約束して別れを告げる。

 別れを告げ、残りは見送るだけである。

 気づけば秋雨とカゴメはいなくなっていた。

 秋雨と共にカゴメが消えた場所を武はずっと見ていた……。




 十年が経ったある日の事だ。

 宮本家に一人の女性が訪ねてきた。

 少女は高天原で努力し、神の位を高めた。

 現在の彼女の力だと無駄に力を使わなければ人間界に100年ほど人の姿でいられるようになった。

 全てはあの優しき家族に再び会うために…………。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ