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俺は職業はそう「総理大臣」
「大変です!総理!」
突然の意味の分からない事を言われ、返事を考えている俺にすかさず通話相手は畳み掛ける。
「総理!聞いてるんですか?今さっきまで官邸にいたのに、、、いったい何処へ外出してるんですか?」
何か分からない現象が次々と起きている中でのこの着信だったので俺は焦らずに
「間違い電話じゃないでしょうか?声も違うでしょう?」
と返答した。しかし、
「いやいや、とぼけないでくださいよ。総理の声ですよ。もうすぐ次の予定が始まりますので官邸へお帰りなさいますようお願いします。」
と平然と言われてしまった。
自分の正しい返答へのきっぱりとした否定に腹が立ってしまい、俺は少々苛立って
「いや、そもそも非通知で着信が来てたのは何でですか?ていうかあなたは誰ですか?こっちは急ぎの予定があるので早くしてもらってもいいですか?」
と早口で答えた。すると、
「非通知なのは私のアドレスを電話帳に登録してくれなかったからじゃないですか。私はあなたの秘書ですよ。」と俺の返事に対する模範解答のような返しをされてしまった。