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プロローグ

 親愛なるメアリス。



 突然の手紙に、君は驚いているだろうか。

いや、君のことだから好奇心に目を爛々と輝かせているんだろう。



なぜ僕が今更になって君に手紙を出そうとしたのか、君は『推理』して楽しみたがると思うが、たいした理由も無いので、君ががっかりするまえに先に書いておこうと思う。



ただ何となく、突然に、君と会ったあの時の出来事について思い出したんだ。


そう言ったら君は「今までは忘れていたのか」と、頬をふくらませてそっぽを向いてしまうだろうか。

記憶力には自信があるつもりだ。

しかし、どうしても記憶は薄れてしまうのだよ。


でも、こうやってふと思い出す記憶のことはきっと忘れない。


あの出来事のことも、今再び思い出したからには、あと何年かはすっかり忘れてしまうことは無いだろう。


あぁ、それと、何の因果か、あれ以来『彼』とも何度も出会う。

君は羨ましいと言うかもしれないが、彼は実に厄介事を運んでくる。

ヤツと僕はある意味同種だが、相容れはしない。


ともかく、今、記憶をよりしっかりと結びつけておくために、僕はこうして手紙を書いた。


 メアリー、そっちは楽しんでいるかい?


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