報酬はケーキセット
しかしまぁ伯父には子供の頃から世話になってるし、このままなにもしないでラーメン屋が潰れてしまうのも心苦しいところがある。
「というわけで何か知恵を貸してくれよアッキー」
「何が「というわけで」なのよ!?歩夢はいつも唐突すぎんのよ!!」
そうキレ気味に返してきたのは幼稚園の頃からの腐れ縁の安芸優子である。なんだかんだ幼稚園小学校中学高校大学と延々と同じレールの上を歩いてきた友人である。まぁ幼馴染みともいうが、これだけ長いこと一緒にいてそういう雰囲気になったことがないのでどちらかというと腐れ縁といったほうが適切ではないだろうか。今日も今日とて先程まで同じ講義を受けていたところである。
「まぁそういわずに…お願い、神様仏様アッキー様!学食でコーヒー奢るからさぁ」
「はぁ…もうあんたっていつもいつも…今学食でデザートフェアやってるからケーキもつけなさい、いいわね!で、人に聞く前に歩夢にも何かアイデアとかないわけ?」
「アッキーがメイド姿で接客するとかどう?」
我が幼馴染み殿は大学でもそれなりに人気あるらしいし我ながらいいアイデアではなかろうか…と思ったけどどうにもお気に召さなかったようで般若のような表情でこちらを睨んでいる…あわわわ