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新人生は異世界チートでやり直し!  作者: よし
マサハル封印編
28/32

滅びゆく世界


 あれから二ヶ月。

 ディーモは「お前の力が俺と同じくらいまで抜けたら戻ってくる」とか訳も分からないことを言ってどっかに行った。

 僕はずーっと封印されたままだ。誰もいないし、やることもない、何もない。おまけに動くことも出来ない。ディーモはいつ戻ってくるんだ?

 暇で暇で、退屈した。でも空腹はなかったし、寝ようと思えばいつでも寝れた。

 僕が転生したばかりの頃や、冒険して仲間を増やした頃のことが夢で思い出された。懐かしいなと思いながら見ていると、暇潰しにもなったから楽しかった…と言える。

 そんな感じで二ヶ月。

 はぁと思いっきり力を込めるように、出来もしないため息を頭のなかで吐く。

 もうずっとこのままなのかなと思うと心が折れる。だからきっと誰かが助けてくれる、そう願い続けた。

 が、また二週間後。

 ディーモが来た。


「やぁやぁマサハル、お前の力はSランクまで落ちているな。落としすぎたが問題ない。よし、解放してやろう」


 と僕のことを見上げて言って、なんと、僕は動くことが出来て息をし、喋れるようにもなった!

 まさかこんな簡単に戻れるとは……と言っても、力が抜かれたようだし、ここで暴れて逃げようとしても無駄ってことだ。

 今はシェルとメリナのことを聞くことくらいしか出来ないな。


「で、シェルとメリナは?」


「あいつらも封印したで、そうそう、人間も魔族も魔物も魔獣も、魔王すらも滅ぼしたわ。だから、今この世界には俺とお前とお前の仲間しかいないって訳だ」


 二人のことを訊いただけなのに、ディーモはとんでもない冗談を言ったのだ。

 僕はなにも言い返せずに、ただぼーっとディーモのことを見つめた。驚きすぎて口が開いているのにも気づいていない。

 するとディーモは付け足すように「冗談じゃないからな」と言い、僕はまたも圧倒された。

 は?冗談じゃない?なら、本当にこの世界は…そうかそうか。異世界転生して、僕のせいで色々あったけど、結局僕のせいで世界を滅ぼすことになるとは…

 なんだこのめちゃくちゃな世界は…おかしすぎる……


「てことで、後はお前らだけだな。俺は俺だけの世界を造る」


 はぁ?なにを言って?


「あいつらも解放するな」


 と言い、ディーモは勝手にどっかに消えた。

 今がチャンスか?まだ同じ部屋だが、廊下に出れば窓から外の様子が見えるかも?

 僕は恐る恐る部屋を出て、ディーモがいないことを確認し、窓を覗いた。

 そこは、簡単に言えば地獄だ。

 あんなに綺麗だった森や草原などもうない。

 荒れ果て、枯れ果て、所々にマグマが広がっている。


「おいおい、嘘だろ……」


 これ、ディーモがやったんだよな?てことは、もう僕じゃあ勝てないんじゃ?

 そうか、なら僕じゃなくて……

 もう封印は解けたんだし、繋がるはず……


(創造神様っ! 助けて!)


(ん、あー、久しぶりぃー、こっちからそっちの世界の様子が見れなかったんだけど、どした?)


(それどころじゃない、助けて! こっちの世界に来てくれ! 話しは後!)


(え、あーうん?)


 僕は無理矢理に創造神を引き出した。

 廊下のど真ん中に出現したそれは、かなり昔にディーモと戦ったときのあの人だ。てか、神様。光輝いていてまぶしい。

 凛としたその女は、僕を見つめた。なんだろう、全て見すかれているようなこの感覚は…


「す、すみません、急に呼び出して」


 僕はディーモが戻る前に急いで事情を話した。


「分かりました、では……」


 すると、廊下の奥から聞こえるかすかな足音。ディーモだ。


「やばい、来た! 隠れて隠れて!」


 僕は神様を一旦、もといた部屋に押し戻した。

 そしてとりあえず神の世界に戻ってもらった。いろいろ申し訳ないなと思う。

 廊下から来たディーモはシェルとメリナを連れてやってきた。

 二人ともげっそりとしていて、疲れきっているようだ。目には涙が浮かんでいる。

 ディーモはにやりと嫌らしい笑みを浮かべている。

 ま、僕にはその笑みがなんであろうと関係ない、こっちの方が完全に有利なのだから。

 するとシェルとメリナが僕に気づいて泣きながら抱きついてきた。

 僕はよしよし、と二人の頭をなで、ディーモを睨む。

 二人は戦えそうにないが、大丈夫だ。

 さて、こっから一気に逆転だ!!!

最後までお読みいただきありがとうございます。

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