チート級能力を持っていた。
「前世」真っ暗闇だった人生だったが、こうして異世界に転生し、人生をやり直すチャンスをもらった。
人生真っ暗闇なんて、自分で思い込んでいるだけかもしれないけど、今はそんなこと関係ない。ここは異世界なのだから。
すぅーと、人のいない、二酸化炭素なんか発生しないような草原の新鮮な空気を思いっきり吸い込む。
(...これからどうしよう。)
異世界に転生したのはいいが、どうすれはいいのか?普通、異世界に転生したら、生まれ変わるか、どっかの国にモブのようにぽつんと出現するものじゃないのか?
なのにここはどこだ!?なぜ草原?あの声だけ天使め...変なところに転生させやがって...これじゃただの失敗転移だろ!
ただでさえムカつくのに、適当にぽいっかよ!僕はゴミじゃないんだよ! ふざけんな!
...おっと、転生早々草原に一人で怒り狂ってるなんて...恥ずかしい。
とりあえずこういう時は自分の能力を試してみたり、修行したりするものだよな。多分。
服は...なんだこれ?少しぶかぶかな茶色いズボンに青くポケットが三つついた上着。
あとは、自分の顔を見てみたい。どうなったか。
てことで、なんかやってみよー! 動物狩りでもしようかな?
周りを見回し、動物を探す───
早速見たことの無い異世界動物発見!牛のような、豚のような見た目をしていて、「もぶー」とないている。...とりあえず、牛豚!
えーと、えーと、どうする?なんとなく手に力を集中させて「はぁっ!」とか言って手を突き出してみようか?魔法とかが出るかもだし。...それで何も起きなかったらなぁ...
いやいや、考えている暇なんて無い! なんでもいいからやってみよう!
そして僕は深く深呼吸をして、手を牛豚に向かって突き出し、手に身体中の全筋肉、集中力、精神、神経を集めるようにして、力を込めた。どうなっているかはよく分からないが、手がボコボコと膨らみ始める。
「ぎゃあぁ!?」
思わず叫んでしまう。すると、手のボコボコがおさまり、力もすとんっと抜けていき、何も無かったことになってしまった。
何をやっているんだ...もう一回。
同じように手に力を込めた。すると、さっきと同じように手がボコボコと膨らみ始め、今度は風が嵐のように吹き荒れ、雰囲気が出てきた。さらに、手が焼けるように熱くなり、今にも水を掛けたいぐらいになった。
えええ?まだ転生したばっかりなのに、なんか雰囲気ありすぎじゃない!?これって、ヤバいやつ...?てか、何か唱えなくていいの?
と、あわあわと焦っていると、一気に手が震え始め、熱さも増し、「来る」という感覚になった。
僕の手からまるでロケットの発射のように煙が出て、勢いよく光線が走る。
何百、何千キロメートル先まで続いたかも分からないくらい、物凄い遠くまで光ってゆく。すると、その光ったところから、核爆弾爆発レベルの爆発が起きた。耳がガンガンする。
ゴゴゴゴゴ...
爆発はおさまり、僕はその光景を見て尻もちを着いた。
僕の前は、何も無かった。元々あった草原なんか思い出せないぐらいに、爆発でぐちゃぐちゃになっていた。狙った牛豚も跡形もなく散った。
へ?
しばらく一人で沈黙が続いた後、僕は意識が戻った。
「ひょえー...やっちゃったぁ...」
今は辺りに人はいないが、これ見つかったらやばいんじゃないの?魔王呼ばわりとかされて、捕まって...それより、これを片付けれないかな?
すると、急につんつんと、焦げ臭い匂いが僕の鼻を襲った。
うっ...これもなんとかしたい。
それにしても、なんだこの魔法。異世界に転生して、チート能力に目覚めました。的な?それでもおかしいだろ、これは。
片付けようにも片付けられない。
僕はまたしばらく黙り込んで考え込む。なんか、回復系の魔法使えないかな...でも、これはさすがに無理だよな...と。
しかし、考えていてもしょうがない。さっきこうやってチート魔法を発動出来たのなら、チート回復も出来るだろ...とか考えて心を落ち着かせた。
なんとなくだけど、さっきと同じようで同じじゃない力を込めてみた。この荒れ果てた地に向かい。
すうう...と、もう一度深い深呼吸をし、ついでに心の中でこの草原が元に戻りますように...と願ってみた。
すると、たちまち草原は土がもりもりと、増え、すくすくと一瞬にして花や草が生え変わる。
凄い!まさにチート回復!こんなに荒れ果てた地でも回復出来るなんて!
こんな転生、本当にありかよ?
あの声だけ天使のおかげだったら、少し感謝だな。
まさか、あの声だけ天使、この能力を僕がどう使うかを試しているのか?そうだったら、人を救うためとか、魔王討伐とか、そんなことをすればいいのだろうか?
だったら、こんな能力があれば余裕だな。
やってやるさ。
僕は数時間かこの能力を続けてみて分かったことがある。
まず、僕の体には能力の制限がないこと、これもまたありがたいことで、本当に何発でもうてるんだ、さっきの、アレが。
回復能力も凄まじかった。どんなに地を荒らしても、何回でも元通りにできる。
しかも、元通りにするだけじゃなく、もっと自然豊かにすることも出来た。木を生やし、草や花を伸ばすことも出来た。
それと、僕が一番嬉しいと言ってもいいこと、それは、魔法には属性があった! ということ。何種あったかというと、僕が見つけたやつだけだが、大きくわけて五種類。火、水、草(自然)、風、氷、この五つだ。
一つ一つ試したのだが、僕が試すとなぜか威力が核兵器級なってしまう。だから、実験台になってもらった草原は、燃え、ぽつんと池ができて、荒れ、氷山ができたりと、本当に「すみませんでした」と謝りたいくらい、ボロボロにしてしまった。ちゃんとなおしたけどね。
その調べている途中に、池を作った。と言ったが、ついでにその池を覗き込んで、反射する自分の顔を見てみた。
それは、とても僕とは思えない、またまたチート級イケメンさわやか男子だった!
その顔を見るなり、僕はペシペシと無意識に自分の顔を叩いていて、心の中がゴゴゴゴゴと、一気に熱くなるのを感じた。
「うおおおおおっ!!!」
と、ついつい雄叫びを上げていたし...
まあこんな感じで、いろいろ発見できた。
これで魔法とかの能力についてはよく分かった。次は、この世界がどうなっているのかを調べないと。
それから、僕は北方向に向かって時々休憩しながらまっすぐ、少し早歩きくらいの速さで歩いていった。
数時間しただろうか?さっきまで見あたす限りの大草原! という感じの場所にいたのに、気づいたら森の中を歩いていた。
優しく涼しい風が僕を落ち着かせ、リスなのかネズミなのかよく分からないが、可愛らしい動物が走りゆく。
豊かな自然が続いていた。元の世界では見たこともない自然が、広がっていた。
それから、森に入って数分しただろうか。急に恐ろしい動物の気配を感じた。「グルル...」という鳴き声も聞こえた。ブルブルと、僕の体は鳥肌が立ち、ごくんと、口に溜まっていた唾液を飲み込む。
これはかなりヤバいやつかもしれない。
何故かよく分からないけど、体が震える。周りが暗闇に見える。
どうなってる?
僕が静かに黙り込んでいると...
潜んでいた狼と熊が合体したような奇妙な動物が出てきた!グオオ!と叫んでは僕に右手を上げて襲いかかってくる。
さっと僕は避けてその動物に向かい手を突き出す。
「これで終わりだ!!! ぶっ飛べ!!!」
と、動物に叫び返して竜巻のような風魔法を放つ!
すると、瞬間移動でもしたのかというくらいその動物は一瞬で消え、体の震えと気配が消えた。それと同時に風圧で木々がドカドカと倒れ、ここら辺の森が全て平地になった。
しかし問題ない。回復魔法で治せば良いだけ。
その問題は一瞬で片付いた。
周りにいた動物達も一緒に消えたけど、まあいいよね。
そして森をぬけた。
もう能力がどれほど凄いか分かったから、そろそろ村でもいいから出てきてくれ...と願い思っていると
その願いが神様に届いたかのように、村を見つけた。
いや、見つけたのはいいけど、言語伝わるかな?とかいらんこと思っちゃったけど、チート能力があれば「翻訳!」とか言って伝わるだろう。すぐにそういう考えになった。
前はよく五千文字くらい書けたのに、急に短い文章しか書けなくなりました。なぜでしょうか?
まだキャラが少ないから?多分それですね。これからどんどん増やしていきます。
でも、その分中身が濃いのでいいか!




