植毛(毛では無い)
ドールの身体を形成しているの物を俺が魔力を通して形状を保っている。なので俺の魔力が少なくなったらドールは存在出来無くなる、そんな学園長の考えだったのだが発言したその数秒後に壊されるという事態。そんな場面は結構俺好きだぜ?
「あれ、えーと、どうして学園長さんは固まってるんですか……?」
「多分歳のせいだろ」
「へーそうなんですね。って、フェル様いきなり倒れて心配したんですよ!なんか私の身体のピッカーンって光っちゃいましたし……蛍光色なんですかね、私の身体」
「蛍光色だとしても真っ昼間からは光ったりしないだろ。それと、寝ちゃったせいで時間が心配なんだけど……まだ、俺の出番じゃないよね?」
出れないなら出れないで勇者のせいにしといて金ふんだくろうかと思ってんだけど多分一銭も取れないと思うな。だって勇者だし。
ドールの身体が蛍光色ってのも気になる所だけど始まる前に仲間が〜とかほざいてた勇者がどうなってんのかを知りたいな。流石に終わってから二、一は卑怯だろー!とかは言わなそうだけど……
「勇者なら王女様に連れられ外の屋台に向かいましたよ?何か、慰めてるってよりかは反省会っぽい感じでしたけど」
「どうせそのノリでヤルのが理解出来なんだけどな。いや、ヤルのか知らないから余り言えないけどさ。っと言うか孤児院はどこ行ったんだ?勇者のメンバーだろ?それを言うならリチ……ウム電池?もだけどさ」
流石にリチウム電池は無理があったな……。予想的には孤児院が次くらいの対戦相手だと予想すんだけど……あ、アーサーもいたんだっけな。正直勝ち進んでんのか分かんないけど。
ま、聞く感じ俺が寝ている間に俺の番になったらしく、今の時間はお昼休憩らしい。んで、予想がバッチリ当たり次の大戦相手は孤児院なんだが……名前が孤児院になってるけど本名何だっけ?まあ大体は勇者の仲間で通じるからいいんだけどさ。
ドールと二人で会話をしていたのだが、学園長の存在をすっかり忘れており、今はどうしているのかな?と思って見たのだが何もいなかった。話してる途中で用事があるから、て言って去ってたんだけどね。学園長も大変だなー。
「と言う事は孤児院さんと戦う際は如何にも勇者の弱みを握ってますよ〜って感じで殺ればいいんですね?」
「そんな作戦は一度も言ってないし伝えてない。何か個人的な恨みでもあんのか?後、一応言っておくけど〝孤児院さん〟ってそんな名前じゃないからな?」
「分かってますよその位。私を馬鹿だと思ってるんですか?」
「馬鹿だとは思ってないけど大事な部分が抜けてるよなって、思う事は結構あるな」
「ち○こですね」
「……植毛すんぞおい」
他愛も無い……いや、無くは無いのだが毎度お馴染み下品な言葉で会話が終わり、結局は当たって砕けろで良いじゃん。そんな感じに決まった訳なのだが完全に作戦では無い件。ただの特攻じゃねぇか。
『次の選手はコート内まで入って来て下さい。相手が待っています』
よし、俺達の二回戦だー!……なんか職員室に呼び出されてるみたいだな。それか日暮れの告白か。その場合告白ってのは死刑宣告って意味だと思ったのだが寝起きで女と戦うのか……普通に辛いな。