夜の遊び。2
木造や石造りな建物が目立つ中、一際目立っているのがとある建物。
中世的な町並みにそぐわない、ライトをガンガンに光らせ、遠く離れたこの場所から分かる程の騒音。ジャラジャラウォンウォンうっせーなおい。そう、その建物こそが一攫千金を夢見るギャンブラー達の聖地―――かどうかわ知らないが―――カジノなのだ。
まあ最近学園で勇者が話しているのを聞いただけなのでよく分からない点が多いが活気よくお金を回す為に王直々から依頼され、頑張った結果がこんな感じらしい。見た目は完全にホワイトハウスかな?と、感じられる形をしているが勇者曰く「お金=良くないってイメージがあるから外見から何とかしてみた」との事。外見以前に何故カジノを作ったんだ……まあギャンブルってハマる時にはハマるらしいけど……勇者もそんな感じだったとか?
何故勇者がこんなのを作ったかはさておき、早速カジノに入ってみる事に。勇者がイメージするカジノってなんだろうね。
入り口付近でお金をカジノ専用の物に変えるらしく取り敢えず今持っている全額の二万ちょいを交換した。ここで一攫千金狙ってみたいよなー。ただそんな思いで選んだだけなんだけどな。というかあの草パスタの店って隠れているから繁盛してないんじゃなくて普通にマジィから人いなかったんだけなんだな。こんな絶対場所的にも良い感じにある飲食店があったら普通に人いるもんな。
二万を変え、五百円玉ほどのプラスティックぽい『100』と、書かれた丸い奴を持って……何か今日調子悪いな……まあ、丸い奴を持って扉を開けるとそこには……
ジャラジャラポーン〜リーチ!後一つだよっ
パチンコ、パチスロ等が多数配置され、葉巻を吸って先程のプラスティックを入れまくっている人がいた。
「……ギャンブルっていうジャンル的には合ってるんだけど……別に現金変えなくて良かったんじゃねぇの?普通にイケるでしょ。多分」
「と、言うより勇者さんのカジノってイメージの方が気になりますよ……それにしてもすっごい煙っぽいですね、ケホっケホっ」
「確かに煙っぽいな。何か普通にパチンコとか興味あるけど……なあ。外出るか」
滞在時間数分でカジノ王としての夢が崩れたフェルだった。この際パチプロ目指そうかな?と、軽く考えているドールだった。
「つ、次は……ん?闘技場ってのもあるんだよな……確か何でもアリの」
「あ、この際ですし服とか買っておきません?流石に一、二着だけじゃあ心許ないですよ〜?」
「そこは『女の子ですしファッションもしてみたいんですぅ〜』とか言っとけよ……完全にそれじゃあ作業着一択になるぞ?ほら、高機能高性能」
そんな訳で何故か夜、時間帯的に八時ちょい位に服を買いに行くのだった。
カジノ出てきましたが嘘です。作者には駆け引きする描写は大変難しいのでまた引き伸ばします。恐らく次で最後です。ついでに何日か経過します。