力=金
圧倒的正義ッ!!!
一つ、二つと簡素な家を通り過ぎ一際大きな家に着いた。と言っても他の家を一回り大きくした感じなのでめっちゃ目立っていると言う事はない。まぁやべぇ奴らの集まりなので異常な程の大きい家が何故かあるので目立つもんも目立たないんだよね...
そんな訳でデデス父さんが一歩前に出てドアをノックした。
「...あ、魔法の特訓しているからいないんだ」
「裏に回りましょ」
「そうだね」
恥ずかしかったのか少し顔が赤くなったデデス父さんはほっといて裏に回って見る事に。絶対知っていたでしょルル母さん...少し吹いてたし...そこまでおもしろかったかな?うん。面白かったです。
「と言う訳でふんっ!とやってぐおぉぉぉ!ってやると魔法が発動するのじゃ。分かったか?」
「はい!分かりました!ちなみにその説明今日で6回目です!」
「え、あ、うん!わたしも分かったよ!?」
両手に杖を持ち、人前に出せないような恥ずかしいポーズを決めながら立派な髭を生やした爺さんが言った。何故両手に持っているのかは知らないがあれだ、2つ持つ事によって力が2倍になるとか?いや、無いな。
ちなみに超絶可愛いマイリトルシスターは6回目です!と突っ込んだ方だ。絶対ボケてるぞそのジジィ。俺はその説明を聞いて全く分からなかったが大丈夫なのか?
んで張り合うように言っているのが村長こと賢者だと言われてたそうなジジィの娘だな。ジジィなげぇな。面識が無かったが...うん。人々を照らすかのように光りまくった髪、多分何か光っているもの当てれば反射するんじゃない?顔は整っており可愛いかどうかと聞かれたら美人と応えるだろう。ちなみに少し吊目。
まぁいい感じに育ったら美少女になるだろうが吊目キャラはツンデレが多いので余り好きになれ無さそう。まぁ選ぶ権利も無いけどね?
ガッツリ観察しているフェルとは違い、ルル母さんは先にジジィに話をつけていたみたいで、はよ来い状態だった。ねぇ俺の扱い。
あ、妹とジジィの娘は先に中に入ってるそうです。おい妹。
「邪魔しまーす!」
「ふむ、と言う訳でこの球体に手を乗せてみろ」
「あれ?説明無いの?」
「どうした?乗せるのが怖いのか?まぁ確かにこれに乗せた瞬間人生の殆どは決まると言われておるしな...はよ、乗せい」
「おい、その後で乗せる馬鹿がいると思ったか?へっ、馬鹿めぇぇ」
はい、叩かれました。ちょっと痛かったのでさっさと乗せようかと思います。って言うか球体なのね。もっとゴテゴテした機械を想像してたわ、マジファンタジー。
頭を擦りながら手を乗せる。その瞬間...あれ?何も光らないんッスけど?故障ですか?故障ですね。はい。
その光らなかった球体を見つめ、少しボーッとしていたジジィ。なんか会って直ぐしてジジィ呼ばわりなんだけどなんか恨みでもあったのかね?俺。貴様が俺の母さんを殺したのかッ!
少し経ってようやく現実に戻ってきたのか身体がピクピクし始めたジジィ。あれ?これって戻って来たんじゃなくて今から逝こうとしてるんじゃないの?それか陸に上がった魚。
そうして(?)ゆっくりと口を開け、噛み締めるように次の言葉を言った。
「何も起こらないと言う事は魔法が使えないか...」
ゴクリ、誰かが飲んだ音が聞こえる。
「...全ての魔法が使えるかの2択じゃ」
...あれれー?おっかしいぞー?何その圧倒的2択。一生親のスネかじって生きて行くか、力=お金の方程式が成り立つように金目当ての少年少女とチョメチョメする2択じゃないか...あ、少年は要らないか。
最低限とは最低〝現〟じゃねぇよな?だったら俺終わるけど?
ふむ。俺tueeeeにはならない筈だがどうしようか?このまま全てを投げ出して引き篭もらせようか川´_ゝ`川