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わんわんお消滅

なんとなーく主人公の考えを書いてみた

歩く度に聞こえるドールの水をぶっ放す音に二度三度、鈍い音が聞こえた。結構生々しいのな。


「……キャインっ!」


「ヌフッ!?この鳴き声はグレージャウルだな!さっさと行くぞ〜!」

「……面倒くさいなら何も言わず先行けよ。というか絶対死んでるから。感じ的に」


台詞とは真逆にあり得ない程真顔なマンディにツッコみつつ、フェルも鈍い音が聞こえた方向に移動する。正直ドールで何でも解決してくれるし見に行かなくても良いんだけどな……野次馬根性って奴?なんか違うな。


タッタッタ、何処ぞのターン制RPGみたく軽やかなステップ……は踏めないがなるべく急いで向かったのだが……


「確か犬って食べれましたよね……?美味しいんでしょうか……美味しいんで……いや、ここは人間としての悪なき探究心を余す事なく発揮する事が産んでくれた親に対する最大限の誠意何では?」

「難しい事考えてるようだけど人の道は踏み外すなよ?〝モンスター〟として狩るのは良いけど〝犬〟という愛玩動物的な意味で食うとしたら完全にやベェぞ。後、誠意どうこうの問題じゃないな」


計六体の大型犬っぽい生物が倒れている前に通称女の子ずわりなるもので子犬を掲げているドール。見方によっては子犬を保護してるように見えなくも無いが角度ずらしたら力で親の手からぶん取ってんだよな。って何故子犬?もしかして今、育児休だった?育児休暇中だったん?

そんな心配をするフェルを他所に六体の横たわってる大型犬を調べているマンディ。もしかしてお前も犬食おうとか言うんじゃないよな……?


「うーん、依頼的には五体の筈なんだけどな。しかも子供までいるのか……正直誤報どころじゃないなこれ。まあその誤報の分金請求出来っから良いんだけどな」

「結局金なのな……」

「何を今更当たり前の事を聞く?金こそが正義、金こそが心理なんだよッ!金さえあれば女も愛も恋も全て手に入るッ!……んだよ」

「何その悟った中学生みたいな感想……というか欲望の全てが肉欲なのな。そんなに穴が欲しいならそっち系の店に行けば?」

「いや、なんか愛のない行為って意味無くないかなぁ〜?って思ってるんだよね」

「あっそ、別に今会った仲だから特に言わねぇけどさ。 んで、ちょっと話し逸れたがこの子犬?を殺せば一応依頼達成なのか?」


そう言ってドールに抱き抱えられている、色は親の遺伝子を存分に引き継いだのか黒と赤の両方の色を受け継いでおり、そのつぶらな瞳からは凶暴さの欠片も感じさせられない程の柔らかさ、温かい茶色の瞳だ。

っと、ちなみに豆知識的な何かなんだが会話中に異常な程に容姿について説明されてるキャラって殆どの確率で仲間になったりするよな。んまあそんな事が言いたい方じっくり容姿を見たんだけど。


クッソどうでも良い事を考えながら抱きかかえられている子犬を持ち上げ……持ち上げ……ようとしているのだがガッツリドールの服を掴んでいるようで離れる気配が無い。

フェルの言っている事に気が付いたのかハッとした表情で顔を上げ、講義するように捲し立てるドール。何故か抱きかかえられている子犬の表情が馬鹿にしている感じだった。


「殺すなんて……可哀想って考えはまあほぼ無いですけど折角の愛玩動物ですよ?犬ですよ?忠犬ハチ公よろしく的な感じで忠義を誓ってくれるかもしれない貴重な存在をフェル様の手で失おうとしている訳ですよ?そんな勿体無い事私が見過ごすわ……」

「それじゃあ完全にドールの役目は無くなるな」

「……え?」

「というかまあ食ってないかもしれないが依頼が来ているって事は人間に被害が出ているか出そうって事だろ?そうなったら完全に人肉食ってる個体かもしれないぞコイツ。そんな親の仇みたいな〝モンスター〟をお前は飼えるか?」


勢い良く捲し立てるドールに間に入るようにして自分の考えをぶつけたフェル。自分的には別に飼っても良いんだけど正直モンスターって分類の親から生まれただからなぁ……寝首をかかれないか心配だな。ほんの少しだけど役所とかに申請出すの面倒くさそうとか思っちゃってるんだけど本音だからな?本音かよ。

言い終わった後に諭すようにマンディに目を向けるフェル。その考えが伝わったのか「確か……」と、腰に巻いているポーチから何か紙を取り出した。


「……あー、報告には見た感じでも男二人女一人。男の方は五、六歳の子供で、助けに入ったその両親も食われた感じだな。正直ここまで細かく書かれてんの初めてだぞ?」


今知った驚愕の真実に驚きが隠せない……と、までは行かないが少し顔を歪ませるフェル。一方同じ種族なのかは知らないが生理的嫌悪感を抱いたのか無理矢理剥がし、地面に叩きつけたドール。身代わり方が流石女っ!って感じでいっそ清々しい思いでクソだなと感じる一瞬だった。


「そんな事も考えないで飼うとか言うんじゃねぇぞ?という事でさっさと殺して帰るか。魔法沢山撃って楽しかったか?」


けつを見せて木と木の間をすり抜け、フェル達から遠ざかろうとする子犬目掛けて火の玉を放ったフェル。正直な所こんな状況で初めて動物を自分の手で〝殺す〟って事をしたく無かったんだけどなぁ……というか何も考えずに火を放ったんだけどモンスター(.....)が燃えて、他の木とかに燃え移ったら終わるな、うん。笑いどころじゃないけど。

山とまでは行かないものの、林火事みたくなると色々と面倒くなるのでドールと協力して沈下したのだった。


意外と魔法の炎で木は燃えないの裏ワザだったりするのだ

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