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それでも俺達は付き合っていない

謎の二連投。お、多い方がいいよねっ!?

何とか廊下を歩いている女子生徒(紙袋着用)に居場所を聞き、採寸している場所まで辿り着いた。

……うん。何か最近俺の周りで紙袋被ってる女生徒多過ぎるんだよね……確かに前しつこく追い回された時があって流石にキレた時に「そんなに俺に近付きてぇのなら紙袋でも被って出直して来いッ!その方がまだ良いわ!」と、クソ発言をしたのだが……まあ見ての通りほんとに被ってくる奴がいてビックリしてんの。お、俺って人気者だなー(棒)


と、まあ俺の周りの事情はさておき……採寸場所まで来て、ノックをしたのだが未だに返事が返ってこない。もしかしてこの中で密室殺人が!?……んな訳無いので少し待っていると「は〜い!」と慌てた様子で返事が帰って来た。取り敢えず扉開けような?人待たせてんだから。


「あー、フェルなんだけどドールってまだそこにいる?」

「あ、ちょっと待ってね!」


ドタドタと奥に戻って行く音が聞こえた後、これまた紙袋を被った女生徒がハァハァと息を荒げながら扉を開いた。これって何かのAVの撮影?紙袋着用って結構ハードなんだろうね(小並み感)


「ハァ……ん、んっとドールちゃんなら奥にいるけど……どうする?今丁度出来上がったメイド服着てるところだけど……」

「仕事が早すぎるどころじゃねぇぞ……いや、ま、見るけどさ」


少し呆れた表情を見せるフェルだったがメイド服姿のドールってのも気になったので見てみる事に。中に入ったのは良いが突然ドア閉めんのだけはやめてくれよ……流石にビックリする。

そこら中に色鮮やかな布生地等が散乱しており、足の踏み場もない状況だったが先頭を進む女生徒、メルだったか?が恥ずかしそうに横に退かしながら進む為あまり苦じゃ無いが……まあ、異性の目がが無い(?)所では男女問わず散らかってるから何でもいいんだけどさ。


「ご、ごめんね。何時もはもっと綺麗なんだよ?うん」

「別に気にしてないから……と言うか生活感?そんな感じがして俺的には頑張ってるなーって感じがするけどな」

「え、そ、そう?」

「ああ、と言っても流石に散らかり過ぎだと思うから片付けた方がいいな。さっきと言ってる事全く違うけど……」

「いやー、何か私達が勝手に……と言うか部室を使ってるだけなんだけどね。あ、フェル君も入ってみる?手芸部」

「手芸部でこんなに布使うもんなのか……? いや、俺は特に……俺以前にドールが何て言うか知らないけどな……」

「まあ返事を待ってるよ。んで、丁度着いた。この先にドールちゃん待ってるから心してね〜?」


そう言い、布の先にある扉のドアノブを一気に回した。そこには……


「え、あ、えっと……」

「ドールちゃん!“お帰りなさいませご主人様”だよ!」

「お、お帰りなさいませご主人様?」


ぎこち無さそうに膝まであるスカートの裾を軽く持ち上げるドール。それじゃあ完全に令嬢とかの仕草だぞ……令嬢しか貴族の例知らないけど。

ドールが着ているには……と、そんな熱く語れる程愛は無いので簡潔に言うとミニスカで萌え狙いではなく、丁度可憐と萌えのギリ真ん中を陣取ってる感じだった。まあ中身がアレなので着せられてる感半端ないが。例えるなら高校のメイド喫茶だな。まだ大学レベルまでは無いが。


何も言わずじっと見てるだけだったのが不満だったのか頬を膨らまし、あからさまに「私、不満です!」の表情をとる。その膨らましたほっぺに針ぶっ刺して潰すぞ?いや、しないけどさ。


「うん……まあ、別に良いんじゃないか?似合っても無くないし……変では無いな」

「正直じゃないですよフェル様〜?ホントはどんな事考えてるんですか〜?」

「何時も通りのドールだな。普通に可愛い」

「……褒めてるのか褒めてないのか分かりかねちゃいますが……ありがとうございます」


どうやらお気に召したようでその場でクルリと回った後、エヘヘと笑った。語彙力ェ……

そんなほのぼの空間だったのだが突然後ろの扉がバァンッ!と、閉じ何時の間にか背後に回っていたメルと……もう一人の紙袋。確かフワリだっけ?キラキラネームっぽい名前だがギリ普通と言えなくもない中途半端ま名前だった気がするから合ってるか?そのフワリがフェルの前に立ち、ムフフと黒い笑顔で近付いて来た。紙袋のせいで“多分”が付くんだけどな。

これでも二人は付き合ってないんですヤッても無いんです。正真正銘の純白な二人なんです川´_ゝ`川 <久し振りやなー

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