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「フェ、フェ、フェルぅ〜のシャワータイム〜、ふぃーん」


久し振りの温水に感動した様子でつい、頭にふと湧いた歌詞を口ずさむ……のだが流石に恥ずかしくなったのか急に無言になった。


「流石によく分からんものを大声で歌うのはちょっとな……。 それにしても魔力偉大すぎて何も言えないんだが」


フェルの言った通り魔力は偉大なのだ。正体不明だけど流せば割と何でも言う事を聞くし万能の力なのだ。ちなみにこのシャワーも魔力で動いてます。

シャンプーとかは無いので軽く身体を流し終えた後、シャワー室の扉を開けようとした時聞こえたらいけない声が聞こえた。


「た、ただいまですッ!……ふぅ、フェル様ー!服適当に見繕ってきましたよー?フェル様ー?フェル様の霊圧が……消えた!?」


消えるも何もすぐ隣のシャワー室にいるから……後、何故そのネタを使った。てかやっぱり俺の魔法だけあって記憶とかは共有されてる的な感じか?


何故か息を潜め、耳をすましているフェル。と言うか今出て行ったら全裸の変態じゃないか……謀ったな!?

そんなフェルの事他所にドールは少しムフフな表情で中には行ってきた……音がした。


「まあ、フェル様がいないのならしょうが無いですね……全く、しょうが無いったらありゃしませんよ……あ、ここってタオルあるんですねホテルかよ。私の買ったタオルが無駄になってしまいましたが……私のじゃ無いんでどうでもいいんですけどね」


そう、ほんとにしょうが無いっと言った様子でシャワー室の方に向かって行ってるドール。てか俺の金だからな?多分。二人で分けてなかったような気もするし共有財産みたいな感じか?

って、違う違う!問題はそこじゃない!今、俺のフェルイヤーが感知している感じではシャワー室の目の前で「あれ、何で明かりが付いてるんでしょうか?……あ、恐らく気を利かせてくれたのでフェル様が掃除してたんでしょう。そうしましょう」と、俺の服が脱ぎ散らかしてあるのに……って、そう言えば新しいの買ってくるんだったら別に必要無いよね?的感じで燃やしたんだった……あの頃の俺、バカヤロー!!

そんな事を思っている中でも外でドールが服を脱ぐ音が聞こえてくる。本格的にヤバイ状況になってきたぜ……しかも相手がドールだからきっと「私が入るってのを見越して既に全裸でスタンバっていたとは……やっぱ変態の異名は不動ですね。あ、これからは私の半径十km以内に入らないで下さいね」とか言われそう……ん?そこまで口調合ってなかったか?


もう、この際クヨクヨしていたらみっともないし男らしく出て行こうと思う。湯冷めしたら気分悪いし。

そう、考え扉に手をかけようとした瞬間。何者かの手によって先に開けられた。


「今日の私は一輪のバ……ラッ!?」

「えっと……お、お帰り?」


全裸の二人が出会った瞬間であった。俺は悪くねぇ……と、言ったら嘘になりますね、はい。

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