フェルシャワー
その後、ウサギっぽい真似をしていた時にドールにバッチリ見られてしまい、焦ったのだが一つ言う事を聞いてくれれば無かった事にしてくれると言ったのでひとまず安心だ。調子に乗っていられるのも今のうちだぞ、ドール……
んで、上級生の部屋に挨拶をしに行ったのだが個性的な人が多すぎた。
二年、男一人に女二人。しかも女両方共にドス黒い角が生えていたのは気のせいだったんだろうか……
三年、男二人に女一人。ま、いかにも優等生って感じだった。ついでに茶も飲んできたので腹がチャプチャプいってる。ハーレムと逆ハーのグループだった。その為部屋を無駄に回らなくて済んだのだが……いかんせんあの、幸せムード全開の中入っていくのには度胸が必要だった。
ついでにマルナが作った委員会に顔を出したのだが次のテストの結果が出るまで顔を合わせたくないっと言われたので直ぐ様帰宅した。そんなにテストの点負けたのが嫌だったのか?実技もあっただろうに……
そんな感じで過ごし、辺りは少し暗くなってきた。
「あー、そう言えば良い忘れていたけど制服の着替えが無かったわ……」
「確かにそうですね……私は基本的に汗もトイレも出ませんが気分と言うかそんな感じで着替えは欲しかったですね……一番の理由はフェル様に嗅がれることですが」
「おい、いつ俺がそんな性癖があるって言った?しかもお前のって……と言うかお前トイレも汗も出なかったらどうやって身体の体温調節してんだよ。そのうち動けないよう縛り付けて二日三日放置するぞ?」
流石にこれには堪えたのか少し焦ったようで反論してきた。
「あ、汗とかトイレとか行かないのは当たり前ですけど美少女を縛り付けるってのはどうかと思いますけど……もしかしてそんな性癖が?」
「よし、頑丈なロープでも買ってくるか」
「嘘でしたー!う、嘘なんでロープの件は置いておきましょう!?制服は直ぐ洗ったら余程の事がない限り乾きますって!だからさっさと身体洗って寝ましょ!?」
「……確かにここに行く際に着た服はあるが……汚れてるぞ?そんな服で寝るってのはな……身体洗う意味もなくなる気がするのだが」
そんな考えの元、フェルの持ち物から金を持ち出し、外に駈け出したドール。縛られたくないからって勝手に持ち出すなよ……
と言うかアイツ見た目は結構いい感じだから異世界定番の「おい、ねぇちゃん俺達と遊んでいかね?」が出て来んのかな?まあ、ドールの水の魔法は結構痛いから心配無さそうだし、いざとなったらアレがあるから大丈夫だな。
そう考えながら洗面台の方へ向かった。ドールがいないうちにシャワーでも浴びた方がいいよな?先譲ると長くなりそうだし……おっと、タオルも完備されてんのかよ……ホテル?
自分で軽くツッコみながら服を脱ぐ。どうやらこの部屋は玄関近くに洗面台+シャワー室がある様で見られない様にちゃんと第二の扉も締めとかないとな。
「まあ、入っては来ないだろ。扉も閉めてるし音もするからな」
ちょっとフラグっぽく聞こえたが気のせいだ。男の裸はそこまで需要無いからな。後、フラグ発言をフラグと自分で捉えていたのなら無効だ。トラップカードみたいな感じだな。違うけど。
そんな感じでシャワーの蛇口をひねるフェルであった。
次回シャワーシーンです。裸見られちゃうかもです。誰のとは言いませんが