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出発

何やかんやあって三ヶ月の月日が過ぎた。

春の入りかけ、まだ少し肌寒かった季節は月日が経ち、肌寒さは無くなり丁度いい季節になってきた。まぁ夏入りかけみたいなもんだな。

と言うか普通春に新入生入るんだと思ってたんだけどこっちでは夏なんだね。


約束通り学校の試験を受ける為二、三日前から準備をしていた為、後は俺達が移動さえすれば終わりだ。その前に受かるかどうか分からないが試験の内容はぱっと見、小学校高学年から中学入りかけ位の内容だった。普通に考えてみれば足し算引き算さえ出来れば殆ど生活に支障は出ないよな。と、言っても学校なのでそれ以上やるんだろうけど...これって家庭教師とか雇ったりしてやって無いと結構難しいと思うんだが...その分優秀な人材が集まるからって事んだろうけどな。


あ、ちなみに聞いたところ試験内容は筆記、実技、面接の三つらしい。筆記と実技はそれぞれ百点満点中何点って言う考え方で、筆記の内容はある程度の計算能力、軽い文章題。まぁ数学って感じか?後は地理とか歴史とかそんな感じ。俺的には一から歴史やんのが一番面倒かった。地理は三ヶ月の間で直接見に行ったりしてたんで結構楽だった。何か俺達と同じ考えの奴らが数人いたのにはビックリしたけど。

んで実技はそのまんま剣技とか武器を扱う奴と魔法を扱う奴に別れて技の精密さ、力の入り具合等を見るらしい。最後の面接は前の二つを突破した人の人格を図るものらしくここで落ちる事は早々無いらしい。逆にここで落ちる奴は自分の能力に絶対の自信を持っている俺って完璧マンじゃね?と思ってる奴だけみたい。俺じゃね?


と、そんな感じの学校に行くのだが正規式名所は『王都中枢学園』通称〝おつうがく〟俺が今考えたから分かんねぇけど。王都って名が付く通りど真ん中に位置する結構良い所だ。軽く言うと国の首都に当たる部分みたいな感じ。


準備は万端。三ヶ月前に用意した食料はちょっと危ないものがあったらしく新しい物に取り替えたのだが少し白い目で見られた。俺はこの事を予想して詰め込んだ訳で別に夜中食う為に盗んだんじゃねぇぜ?ホントかどうかは...あなたしだ、あ、すんません。


「食べ物は一応入れといたけど持たなかったら...あ、ドールちゃんがいるし大丈夫ね?」


「いや、大丈夫ね。じゃねぇよ...食いもんは街とかに寄って買うから別に良いよ。そこまでは一応持つよな?」


言い終わってから少し不安になったフェル。確かに少し不安になる荷物の少なさだ。


「大丈夫だと思うけど。確かここから王都まで一週間も掛からないと思うし歩いてる道中に乗り合いみたいな場所もあるから行けると思う」


「マノンが言うんだったらそうなんだろうけどさ...普通に考えて学校に入る為に残り二週間だっけ?そん位を切ってから出発とか...泊まる宿探しとかもあるんだろ?」


うん、ただ面倒い。

王都まではゴブリンが以前いた場所を通り、そのまま真っすぐ移動すると着くみたい。その道中に今で言うバス乗り場みたいにがあるのでそこに乗ると結構時間が短縮されるらしい。まぁもちろん金はかかるが。この際だったら金使いまくってやろうか?泣いてもやめんぞ俺は。


一番の問題は宿だ。試験日近くいなると受けに来る生徒が沢山集まり近くの手頃な宿はすべて埋まる。それに入れなかった者は王都近くで野宿をするか一泊だけ止めてもらうように頼むかしか無い。ほぼ戦争みたいなもんだな。それか大将の首取るまで終わらない合戦か。


「考えても仕方無いしさっさと行くか。ドール、マルナ行くぞ」


考えても仕方ない、むしろこれに時間をかけていても仕方が無いのでさっさと移動して王都を目指す。

マルナは俺のすぐ隣りにいた為別に呼ぶ必要は無かったんだけどな。問題はドールだ。


「は、はーい。今行きまーす!ルルさんデデスさん今までありがとうございました!」


何か父さんと会話してたんだけど...こいつ手に何か持ってんな...

フェルの呼び掛けに反応し、父さんとの会話を止めフェル達の方に向かって行く。その途中で振り返り、礼をしたのだが...既に母さんたちはいなかった。


「神隠しかよ...息子の旅立ちってのに何も言わず去るとか...まぁ良いけどさ」


「別に良いんじゃない?逆にギリギリまで粘まれると去る時がアレっていうかね...」


そんな釈然としない様子で王都へ向かうのだった。

何やかんやは魔法の言葉。もうこのまんま何やかんやあってフェルは結ばれ、幸せに暮らすのであったとかで終わらせたら...自分が消化不良で腹痛おこすからやんないけどね?

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