運命の選択(今するとは言っていない)
マルナの必死な説得(暴力)によって母親の魔の手から抜け出せたフェル。女は宝だからぁ暴力はいけないんよぉ?時と場合によって変わるけどね。
と言うかあの絶対的な二択。NOと言ったら殺られそうな雰囲気があるから軽く言えない始末。何だよ、学校行くか死ぬかみたいな選択...普通に考えて自分から進んで勉強するのは身近に学ぶものが無いとかそんな感じだろ?俺はそんなことはない。一応小中と無遅刻無欠席を築き上げた勇者だぜ?まぁ高校はこんな感じになっちゃったせいで出席すらできねぇ始末だけどな。と、そんな理由で無理。
二つ目の冒険者になるってのはまず論外。だって直接死に関わるのに進んでいく奴いるか?いないよな?と言う理由で嫌なんだが...
「あ、両方嫌だとかグズっていても無理だからね?一応ここに住んでいる人は〝ちょい危険〟から〝結構危険〟まで数多く取り揃えているから子供とか作っちゃいけないのよね。そんな感じの誓約あったし」
「何その品揃え豊富とか言いたげな表情...危険って言ってる時点で誇るもんでも無くなるからな?」
「あら、冷たい。小さい頃のあの愛くるしい...愛くる...無かったわね」
「別に今愛くるしさは求めてないだろ?と言うかこの年で可愛いとかそんな評価がつくなら男じゃないと思うけど?」
そう、男に可愛いはまず男として見られてないんだよね...なのでカッコイイ以外褒め言葉は存在しないぜ?この事をよく踏まえてから発言して欲しいでござる。
まぁそんな訳なので選ばないとダメみたいです。と言うか子を作っちゃいけないって人間以前に生物として生きる価値無くなってね?子孫残すのが役目って奴なのに...と言うか溜まらないのかな?それかピルとかそんな感じの避妊する為の物があるとか?俺には関係なさそうだけどな。最初の頃は「美少女!美少女!」とか言ってたのに何この下がりよう。死は生き物の中でも一番の恐怖だからな...まぁ生きるより死ぬ方が楽だけど生物としての本能がそれを止めちゃうから結構あれッス。
てか本当にどっちも嫌なんなんだよね...強制してやる勉強なんてほぼ身に付かないし冒険者なんて遠回しに死ねって言ってる様なもんだしな...あれから子供のなりたい職業ベスト3があったら一番目に冒険者、二番目に学者、三番目はお婿さんみたいな感じなのかな?いや、お婿さんは別に職業ではないけどね?それが職業だったら完全にヒモだよそれ...
「ん?あれ?子供を作っちゃいけないって言ってたけど領主とか国王とかこっちに来る事とかあんの?」
そうじゃ無いと作ったかどうか分からなく無い?しかも来たとしてもどっか遠くの場所に置いとけば見つからなくない?
フェルの急所を付くような質問はルル母さんに再起不能なダメージを与えた。
「だ、ダメ...私にはこのダメ息子を説得する事は出来無い...マルナちゃんパス...ガク」
「おい、誰がダメ息子だダメ親」
一応ツッコミを入れてみたのだが反応は無い。まるで屍のようだ。なん...だと...
ルル母さんに後を任されたマルナがフェルが潜っている布団の近くにまで歩みを進めた。いや、何その手をパチンッてやって交代する感じ。ガクって倒れたんじゃないのかよ...
「一応国王の使いが出て訪ねて来るみたいだよ。あと、多分考えているから先に言うけど隠れてやり過ごそうとしても5歳誕生日にやった測定?まぁ丸いのに記録が残っちゃっているからやり過ごすってのは無理ね。あれやるのってほぼ強制、義務みたいなものらしいしね」
「マジかよ...」
「マジだよ」
え、マジでどっちか選ばないといけないの?
なんかテンポ遅いけどまぁ良いか川´_ゝ`川