年齢
現在絶賛引き篭もり中のドールに向かう事に。ま、引き籠っている部屋が俺とリチアナな部屋な訳ですからね絶対行かなきゃいけないんですけどね?ちなみにリチアナは最近ジジィの所で寝るようになった為ドールと一緒の部屋になった訳ですが残念ながら昨日は夜遅くまで魔法の特訓をしていた為使っていないんだけどね。
そんな訳で扉の前に来たわけだがドアノブが固くて開かない。あ、うん、これ閉じてるな。そう思ったんだけど普通に考えれば鍵開けた状態で部屋ん中に入らないよね?まぁ家には鍵なんてものは存在しないから直接抑えているか物で抑えているかの二択だ。いるのは分かっているので関係無いけどね?
実際水がかかったのは不可抗力だし見えていたのも俺のせいではない。と言うか水かけると透ける服を作った人が悪い、そうに違いない。
そんな事を考えていても仕方が無いのでさっさと終わらせる為にも話を付けよう。そう思い扉をノックした。雪だるまつくーろードアを開けろーさっさと開けないとぶち壊すぞーぉ
「ドール...大丈夫。俺、見てないから出ろって」
「...」
「まぁ、見てるのは事実なのだがね実際には不可抗力だろ?その証拠に俺もビショビショに濡れてるし、俺のも...は別にどうでもいいんだけどさ。だからこれでどっちもどっち、痛み分けという事でドアを開けろ?」
男の乳首は需要無いんだけどね。と言うか本音はさっさと部屋入って着替えたい。説教のせいで着替えられてないんだよね、風邪引くぜ?これ。
これを聞いて思いとこがあったのかドアの向こうでドールの声が聞こえた。恐らく痛み分けとか全然してませんよねっ!?って言われるのかな?どうなんだろ。
「まぁ別にフェル様に見られたって事は気にして無いんですけどね。一応フェル様から生まれた設定ですし」
「設定言うなよ...」
てか気にしてないなら何で出てこないんだ?もしかして...風邪か?
そんな的外れな心配はさておき、少し萎れた声で続きを言った。
「別に見えているのにそれを無視してエロ親父みたいに粘っこいいやらしい目で見ていた事も、私の純粋な喜びでハグした時も内心では『グホォフェッフェフェフェ...こんな純粋無垢な美少女の生乳見れるだけじゃなく、触れられるとはラッキーだぜ。これはもしかして誘ってるんじゃないか?』と思われていたとしても...ぐっすん...」
最後まで言い終わる前に感情が高まりすぎたのか泣いてしまう。俺もあと少しで普通の少女かと思ってしまいそうだったがさっきの発言で気が失せた。と言うかルル母さんにも言ったんだけどあの事忘れてないかな?各言う俺も忘れかけていたんだけどさ。
「ドール、そんなに気にしていたのか...ごめんよ。兎に角今は面と面向かって話をしたいから出てきてくれないか?」
「...はい」
申し訳無さそうに言うフェルの声を聞いたのかいつの間にか泣き止んだ様子のドールが出て来た。流石に着替えているのだがその端々が濡れているので恐らく涙を拭いたのだと思われる。そしてゆっくりドールが顔を上げ、フェルと目を合わせるが何故か様子がおかしい。こんなちょっと重たい感じの雰囲気なのに対しフェルの表情が反省しているとか気まずそうな顔では無く、どちらかと言えば笑いを堪えているような表情だった。
そんな表情を見て、ドールは少し苛立ちを覚えた。
(今は完全に笑う場面では無いんのですが何で笑いを堪えているような表情をしているんでしょう?どちらかと言えばその表情するのは私の方なのに...)
そう、実際は先程言った通り別にドールは恥ずかしくも何とも無い。まぁ流石に全然と言う程では無いがフェルに対しては何と言うか...まぁ別に良いかな?位の考えしか持ってなく、そんな羞恥心で顔を真っ赤に染める、とまでは行かない。流石にそんな状況で抱き合ったのはやべーと思ったのだがそれよりも道中の事が心配だった。そんなクソ度胸、と言うより女としてどうよ?的考えを持っているドールでも幾らフェルが住んでいる村とはいえ赤の他人に乳首を見せる趣味は無い。日頃から変な事を考えているが実際にやられるのは嫌なのだ。
そんなドールはこの機会を利用しフェルを騙そうと考えていたのだが...この表情はなんだろう?
「あ、あの、フェル様?」
「ねぇドール。俺って今何歳だと思う?」
「え?」
突然言い出してビックリした様子のドール。まぁ合コンとかじゃないんだから俺って何歳に見えるぅ?とかは普通に言わないよな。てか合コンでも言わないレベル。
いきなり言われているビックリしたドールだったがずっとにニマニマしているフェルを見て気持ち悪さを感じ、言わないと永遠見せられ続けるのかな?と思ったのですぐに応えた。
「えっと、確か5歳でしたよね...あれ?5歳」
言い終わってから少し疑問に思ったドール。確かにフェルの年齢は5歳だ。ドールが作られた瞬間にそう言う情報はすぐに頭の中に入っていくので間違いは無いのだが問題はそこじゃない様な気がした。
少し疑問に思っているドールを見て、我慢の限界とばかりにプフッ、と吹き出したフェル。そして少し笑いながらも何故笑ったのかを説明した。
「いやー、ごめんな?俺も普通に悪いとは思ってるんだけどさっき言った通り俺って5歳なんだよね。法律とかそこら辺は全く分からないけど今現在俺って純粋無垢、圧倒的な子供なの。そ、そんなガキに向かって...プッ」
「んなっ...」
そう、フェルは5歳なのだ。普段からの言動で見えないが見た目だけは5歳児なのだ。地球では普通に女風呂に入ってもいい年齢だろ?別に女体見ても変な事は考え付かないし、考えもしない年齢なのだ。
いやね?転生物の本とかたまに見るんだけどそんなガキに対してよく暴力触れるなって思ったんだよね。だってリアルに小学校ギリ上がったか上がって無いか位の歳の子が女ブロに入っても別に注意もされないだろ?そんな訳なのに発言がアレなだけで変態扱いされるってどう言う事?て思ったんだよね。まぁ見えていたのに何も言わなかったのは普通に謝るけどね。ごめんね?
そんな感じで家ん中を少し騒がせた事件は幕を閉じたのであった。
ちなみにその後フェルはもう一度謝ったのだがドールは余り釈然としない様子であった。
うーん、ま、いっかな?
まぁそんな感じですので、はい(´・_・`)