新キャラ
フェルの発動した魔法は空中で混ざり合い、一つの生物、いや、〝人〟の形を取った。
え、ちょっと待って、何俺初めて迎えちゃった系?どうーてー守れなかった系ですか?てか前々から思ってたんだけど神官と盾持ちがピーする系ってさ、役職間違えてね?って思うんだよね。だって神官って神に使えてるじゃん?しかも人の傷とか治す魔法とか習得すんのに自分から傷付けられに行ってるんだぜ?しかも真面目な奴ほど性欲が強い法則でアララ〜な事になるわけで。んで盾なんて人を守る為に生きてると言っても過言では...過言だけど。そんな人を守る、傷付けさせないようにいるのにさピーな時傷つてけるじゃろ?しかも童貞すら守れない奴に命預けられますか?って俺は言いたい。まぁ完全に俺の妄想だけどね。そこら辺の自由はあると思うし、リア充爆発しろッ!とか思いはするけど口には出さないぜ?だって完全に彼氏彼女出来ねぇので俺達の代わりにこの日本をお願いしますって考えれば幾分か楽になるけど気休めにしかならない。ま、俺は自他認めるイケメーンだけどな!はっ!
童貞こじらせている5歳児(笑)を気にする事なく頭上で一つに混ざり合った人状の物は勢い良くぱーんっ、と殻を破る的な表現が正しい方法で破り、フェルの前に降りた。
「ん、ん。始めまして、私フェル様に作られた第一の眷属でございます。へっへっへっへ...なんか初めてが私って嬉しいですかぁ?嬉しいですよねぇ?全く、男の子なんだからぁ」
「は?」
えっと...見た目はギリ肩につかない長さの水色の髪に少し幼さが残るが十分可愛いと言わざる負えない顔付きをしている。スタイルは...ボンッキュッボンッではなく、きゅっきゅっきゅぅ...な感じでなんか風呂とか惨めそうだなーと思いました。で、でも女の子って見た目も大事だけど性格も大事だよねっ!?まぁ基本的にこう言う事を言う女の子とは接触しないほうがいいッス。いや、実体験じゃないよ?ホントだよ?
なんか人が出てきただけでは無く初めてとか言ってるんですがそれは。てかこいつと初めてな訳ではなくどちらかと言うと俺×俺なカップリングが成立した瞬間なのですがそれは。いや、もうどっちが攻めとか受けとか分かんねぇよ...。はぁ初めてが5歳とか何なの...?しかも母体も俺って事になるじゃん、うわー両性類。
と、まぁ割と重要な事を思いながら目の前にいる少女に話し掛ける。
「まぁ初めてどうこうはいいといて...本当に俺がお前を作ったのか?てか眷属って何だよ。あと絶対『ったくお前は見た目はいいんだから言動だけしっかりしていればモテんのにね...残念系美少女?』とか言われた事あるだろ?」
「そ、そんなに一気に言われると困ります!あと、私これが初めてなので残念系美少女とか言われた事ありませんから。でも美少女の部分は有り難く受け取っときますね?」
ウフフ、とか笑いながらいるところを完全にフェルに睨まれ撃沈。コホン、と咳払いして話し始めた。いや、残念系も有り難く受け取っとけよ...
「では、一つ目はまぁそうですね。フェル様の『水よ』『支配』の言葉によって生み出されました。恐らく使う前に考えてたアレの事が反映したんでしょうね」
「アレって何?フェル?」
「い、いいから続き!」
「ねぇフェル?」
無理矢理ルル母さんの言葉を遮り続きを要求。やべぇ完全に俺のせいじゃんかよ...ま、まぁ教え方にも問題があった訳だし?一概にも俺のせいじゃないよね?そう信じよう。
「えっと、二つ目はま、私の考えですね。私を作った人につくのが一番いいかとおもちゃって眷属って訳です。どうです?私の主従愛?」
「色々突っ込みたい事はあるけどお前は俺が魔法で生み出した言わば《魔法人形》って事になるのか?あと自分から主従愛持ちだすとか愛もクソねぇよ...」
「魔法人形、通称マジックドール。この世界にホルスナス・フェルンの眷属として生み出された超絶美少女、この私。この2人が出会ったのにはとある人物が関係するのであった...」
「変なナレーション入れんじゃねぇよ...てか自分から超絶美少女って...てか名前は?」
お前とか貴方とか夫婦かよって突っ込みたくなるが夫婦でもそんな呼び方するのは少ないと思うぜ?一概にもいないと言えないこのご時世。最近は○○君とかハニーとかの呼び方の方が一般的だそうです。嘘だけどな?
名前は?と聞かれた少女は何当たり前の事を聞くんですか馬鹿ですか?と言わんばかりの表情だがルル母さんの顔が怖いので口に出さない様子。絶対後で泣かす。
「名前なんてある訳無いですかーヤダー。私は神に信託を貰い、今ここに生を受けたらいいなーって思ってますけど一応私赤子ですよ?バブー?」
ヤバイ。クソウザイ。戻せるなら戻したいけどやり方が分からん。俺ハゲるぞ?
やっぱ、名前無い系ですか...もうここは適当にマジックドールをもじって...
「ならお前は魔法人形No1d...」
「嫌です!絶対嫌です!可愛さの欠片もありません!もっとまほまほとか可愛いのつけて下さいよ!これだから男は...グホォ」
「黙っていれば言いたい放題言いやがって...知らん!お前は今日から〝ドール〟だ!異論は認めん!」
綺麗に鳩尾にアッパーを食らわせたフェルは拳を上に突き上げ吠えた。はっきり言ってこれもダサい。
...擬人化?いえ、眷属です!