やっと突入
まぁ、募る話もあると思いますが本日はかるーく、見ていってくださいね?十話以内に終わりたいけどなぁ……。どうだろ?
世界を恐怖に陥れ、我がものの手とする虚悪の根元。魔王がいる世界の始まり、王都。本来は住人から勇者となるものを決める、そうなのだが色々事情が重なりなんでも言うことを聞いてくれる良い子を求めて異界から召喚したのだが……色々と本当に欲が出ちゃってそのとばっちりで全五国ある大都市の中心に位置する唯一魔界――魔王が統べる世界への入り口を管理していたのだがそのとばっちりをガッツし受け止めた勇者が怒り、放置。その間に力を増幅させていた魔王が地上と魔界を分けていた結界を破壊し、魔王の魔の手が迫ってきていた。既に国の外では小国、民族等全て殺されており残ったのはそれぞれの中で助かるのを待っている人達であった。
勿論、その中にもこんな状況を打破するべく立ち上がった人達がいるのだが……今はそれは置いといて。
現在、神を名乗るドールを引き連れ、力の修復だと言ってカレス、ルト、エルフィにそれぞれが描かれた石を吸収させられそれをドールが吸収するといった軽い弱肉強食、食って食われての世界の端を見てしまったフェルは絶望、とまではいかないが引いている。まぁ、その通りと言えばその通りなのかもしれない。
吸収したドールは急に体が急成長していき……破裂した。残ったのは眩い光を背中で感じながら誇るように……なんだ、布を軽く巻いただけの神々しいオーラを纏ったドールが出てきた。少し、感じが変わっただけなのでキュ、キュ、キュゥゥゥ、とそんな残念な体型はキープしたままだった。
「この姿には時間制限とかはないけど他の人の目が気になるからさっさと行きたい」そんな事を抜かすドールに飛び膝蹴りをぶつけながらザッ、地獄の門と言った不気味な雰囲気を醸し出している気味の悪い門……と、言うわけではなく結界、なんか悪しきものを滅する的な意味を兼ねてか純白の門だった。モニュメントなどもなく、ただ普通は縦になっているはずの門なのかは見たことがないから知らないけど完全に倒れていて、押すタイプの門だったら軽くツンでいる感じの門だった。
……門に入れなくて世界が滅亡した。フェル達勇者は世界を救えなかったのだ!と、そんな馬鹿げたことが起こるはずもなく、魔王の手先っぽい奴等が出てきたと思われる隙間を純白の門の端に見付けた。
「結構豪勢な門なのに正面から強固にしても意味ねぇだろうに……つか、横から出てくるって発想もヤバイな」
「私達の想像の斜め上をいく魔王。それが私達が対峙することになるこんなに世界を変えてしまった悪の根元です……」
まぁ、神と言う感じで納得はするが……何故腕を抱いて震えているのかが謎だな。あれかな?自分の上をいくバカが現れて恐怖しているのかな?「自分のキャラが奪われる……世にお馬鹿キャラは二人も要らない……ッ!」って感じなのかな?多分違うけど。
そんなドールの尻を蹴飛ばし、折角相手が開けてくれた門の欠陥部分から魔界に侵入する。ハッキリ言って剣先のない……と言うか斬撃から打撃に完全変態している武器とは言えないこれじゃあ恐怖を感じる、とかそれ以前に寒気を感じるね。「ここにバカが二人いるぞ……」と。いざとなったら魔法を使えば良い俺とよく分からん形態になったドール。端から見ればどっちの方が強そうに見えるかな?確実にドールですね。うん。
逃げ出しはしないけどここで二、三日泊まってからでも良かったんじゃね?と、思ったがどっちにしろ入った以上戻れはしなさそうだし、またクトゥルフもどきが大量発生しても迷惑だもんな。
自分が正しいと決め付け……思い込みどんどん先が見えない闇の中を進んでいった。死なないと良いなぁ……。