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情景描写

遅れたから文字増やしたよ。てか、Dって「ぢ」を兼ねてるんだね初めて知ったよ。

今更ですけど

「私のうちのルールでは子が何かの間違いを犯したときには暴力で解決せよ、と言った仕来たりがあってだな……しょうがない、しょうがないことなんだ……」

「何か、生まれちゃイケないものを産んでしまった母親みたいですね。殺意丸出しの」

「地味にリアルだからやめろ。ってか、何故お前らも来るんだよ……腹一杯で寝てたんじゃなかったのかよ」


 確かに俺は生臭い獣の肉を山ほど食べ(主にドールが)寝床(馬車)に入っていくのを見たんだが残像だったのか?んな訳ねぇか。

 どうやらこのまま観戦するようで睡魔と言う瞼にだけかかる新手のGに耐えながら眠たい目を擦りつつ、ルト含めた3人ごと少し高めの木に登った。落ちるんじゃねぇぞ……。と言うか落ちる落ちない以前に高ければ高いほど木の幹が細くなっていくのでどうやって見んの?ルトが作った椅子(手)で観戦すんのかな?と、思ったのだが魔法少女であるドール達には体重と言うものがないらしい。魔法自体の少女って新しい設定だな。


 ドール達には釘付けだった俺だったのだが、いきなり野球しようぜみたいなノリで言われたエルフィは深く頭を下げ……と言うか体全身を下げうずくまっていたのだが決心がついたのかどこからか取り出した短剣を手に取り、刃先をこちらの方に向け言った。


「わ、分かった……けど、手加減は出来なさそうですッ!」


 言ったのであって言うではない。最後の言葉が聞こえたときには既に目の前にいたエルフィの姿はなく、喉元を狙った酷く、不愉快な感覚を感じ一歩ずれた。頭上にあった枝が切られ、目の前に落ちたのを確認し軽く詰んだ。

 これは人間が挑んで良い限界に限りなく近い。即ち、俺の命が危ない。

 普通に考えて真剣は使わないだろうし、使おうなんて考えないハズなのだが……相当、鬱憤が溜まっていたんだな。しかも戦いに誘った言葉が完全にDV夫、みたいな感じだったし。なんだよ、血が繋がっていれば何でもして良いのか?俺の場合は血どころじゃなく俺自身から出てきたようなもんだけど「何て、身勝手なっ!」って感想出てくるかな?まぁ、性格がウザイってだけで戦おうって考えが出てくる時点でヤバイな。

 ま、まぁ文字にしてみると俺が俺から産み出した人物を性格改変を賭けて戦っているって感じだし何の絵面も問題ないよね?相手がムチムチの女だけど。しかもえっちぃ方の忍者服。忍者にえっちぃ方って出てくる時点でパチもんだな確実に。デ○モン感出てるけど女の場合は忍者ではなく、くのいちな?細かいけど。

 何やかんや考えてるうちに、全身が薄く細かな傷で埋め尽くされてる感覚で子供みたいに喚きまくりたい、がみっともないので脂汗を滲ませながら我慢だ。汗で傷が染みて痛いが痛さを感じる辺りまだ正常だ。痛みを感じなくなってきた頃が一番危ないって聞くしね。

 だが、傷だらけになったかいはあって、エルフィが逃げるときや攻撃するときに姿を消すのには少し、風が揺れるのを感じることができたので一歩進歩だ。このペースだと確実に体が持たないので一撃に決めようと思う。どうせ、一歩も動いていない……はい、嘘です何度か転んだけど余り動いていない俺と、動き回っているエルフィでは体力の消費が目に見えているので当てれば確実だ。

 針葉樹。とは何となくでしか分からないので森、と纏めておくがその場所は誰かが切り開いたかのように一部分だけ広く、その周りを木々がぐるりと囲うような感じだった。

 木々の隙間を通ってくる風は消えかけた太陽の光で少し黄色や赤に染まった葉を揺らし、いつの間にか熱くなっていた体を冷やす。その風は酷く不愉快なほど生ぬるい、そんな感じはなく秋らしい涼しい風だった。てか、この世界四季あるのね。何となくでしか感じてなかったし、実際に冷静になって考えてみることもなかったわ。


 ……静かに体の力を抜く。鼓動が激しく動いている音のせいで集中ができない。……やっと、音が消えた。

 不自然と、集中すると一人称視点から三人称視点にモードチェンジする感覚に切り替わり、耳に一枚の壁を挟んだような感覚になった。

 シャー、と木々が擦れる音が聞こえる中、不自然に周りと違うリズムで擦れている木々があった……いや、嘘です。そんな正確には分かりませんが多分そこにいるよねー?みたいな感じで絶対ではないが不協和音的感覚でずれてる感覚がある。しかも肌に押される感じで風がこちらに向かってくる……多分後ろだ。

 迫ってくる風の圧力を感じで、タイミングをあわせて地面から高さ三メートル弱。そんな壁を作り出した瞬間、グエェと蛙を潰した声、潰したことはないので知らないが女の子とは到底思えない低い声だった。


「取り敢えずここで降参するなら縛り付けて川の水に浸すって考えは止めておくけど?」


 地面に手を突き、先程食ったものをリバースしている横でそんなことを言ってみる。返事はできなさそうだから意味無いけどな。

 そんなことを思っていると意外なことに顔が真っ青に変わったエルフィが嗚咽混じりに言った。


「こ、こう……うげぇ……降参しまっげほっ…………降参します。だから寒中水泳だけは……うっ」


 最後に盛大に吐いたエルフィは最後の力を振り絞ってゲロ場から逃げ、倒れた。まぁ、その根性に免じて寒中水泳だけは見逃してやるさ。


 ドサッと音が聞こえ、振り向いてみると呆れ顔でルトの目を手で覆ってるカレスと「新手のプレイですかっ!?」と、先程までの冷ややかな視線とは真逆の嬉しそうな羨ましそうな表情を見せるドールがいた。音的にルトの手を借りずに降りてきたんだろうけど……そんなことよりドールの将来が心配だわ。呆れ顔だったカレスもドールの表情に気付いたのか引いてるし……始めて見たなその反応。

 まぁ、取り敢えずはさっさと寝よう。辺りも暗くなってきたし……。


「因みにダウンしたエルフィって女の子だし二人のどっちが担いで帰るん?流石にルトに頼むのはちょっと……ねぇ?」


 素直に思った疑問を口に出すと誰の責任で倒れたんだ?と、凍てつくような目が怖かったのでしょうがなくたわわんな胸を激しく俺の背中に押し付けつつ……って、別に叩かなくても良いだろうに……。


 結局、無防備の状態でさわっちゃダメなようで土の魔法で手を作り運んだんだけど体に入った俺からしてみればあの時も無防備な状況なんですけど……


「乗り移る?のとやらしく持つのとでは大違いだと思うけど?」


 はい、ごもっともです。

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