ブヒーブヒー
予約ですの(^o^)
罪人(暫定)の朝は早い。
基本的に俺たち罪人の住居はジメジメ湿気と尿のあの説明しがたい絶妙な匂いが相まってナメクジみたいな生活らしいし、石が剥き出しになった地面は糞ほど痛い。罪人初日の朝から他の罪人仲間の怒鳴り声で目が覚め、謎の八つ当たり的棒でつっつかれ眠気を吹き飛ばされる……らしいし。全部隣のじいさんから聞いた話だし、ボケてるかもしれないから信用は出来ないな。あ、因みに俺は王城地下、王都大収容所にブチ込まれている。まぁ世間一般的に豚箱って言われてるアレな。ブヒーブヒー。
何故、こんなことになったのかは数十分ほど遡ることになる……
王城に徒歩で向かった先は何故か地下だった。バカみたいに日の光は扉一枚で遮られ、見える光は扉が開いた瞬間だけ。そんな風に思えるほど薄暗くジメジメした所だった。まさか、庭が転がってる中で一つだけガリガリなおっさんがいてその目玉を押すと地下えと続く道ができるとは全く理解できなかったぜぇ。今ここで言っても意味ねぇからただの独り言なんだよなぁ。
んで、無造作にぶん投げられた場所は唯一の日の光があたる場所から一番遠い角部屋だった。別に今角部屋になっても嬉しくとも何とも思わねぇえんだけど。そんな訳で今に至るって感じだな。
異常に固い地面と異臭がする穴。完全にトイレだな。しかもぼっとんタイプ。せめて蓋とか用意しねぇと異臭騒ぎ……にはなんないにしても体調に異常が……いや、ブチ込まれている時点で体調どうこうはあまり関係無いか。むしろ死んじまった方が楽という考えが……
ふとわいた恐怖の感情に流されつつ、壁に寄っ掛かる。処刑されるのか空腹で死ぬのかいじめ抜かれて死ぬのかってよりも悶々とした暑さで脱水症になる方が早い気がするなぁ、と考えながらよくわからない現状に納得しかけそうになる自分の心の弱さを感じつつ、牢の外から聞こえる他人事ではない話に耳を澄ませる。
「んで、アイツの処分ってどうするんっすか?今すぐって訳にもいかねぇですよね?」
「その事に関してはお前が聞いていい内容ではない、のだがまぁ、良いだろう。アイツの処分は6日後に決まったそうだ」
「6日……結構期間長いっすね」
「馬鹿言え。相手はただでさえ扱いが難しい家系なのだ。むしろそんな短時間で処分ができることに驚きだな」
「まぁ、王直属の部下がどうやら~て言ってましたもんね。でも、傷をつけられた相手を一応は牢に閉じ込めるとは言え命を長らえさせるっと言うのは……」
と、ここまで聞いて耳を塞いだ。俺じゃない俺じゃないと願いつつ聞いてたんだけど6日と言うワードがダイレクトに刺さるんだよな。俺だったらこんな悪臭のする場所に長いはしたくはないんだけど……って、そんな問題でもないか。
よっるぅですの( ´ー`)