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麻袋少女マルナ

ぺいっ

扉を開いた先には何かが詰まった麻袋が山を作っていた。


「……」


一度閉じて自分の部屋か確認してもう一度開ける。麻袋の山から人の腕が出ていた。

もう一度閉じた。


「うん。気のせいだ俺は何も見ていないぞ。祭りってのはな、雰囲気だけでも楽しめるもんなんだぜ?ここには知らんけど」


扉に背を向けて言ってみたのはいいものの……え、何これ何で人の腕が見えてんの?見えてんのってか何故人の腕が?しかも麻袋の山って……


「……生首とか入ってたりして」

「その場合確実にフェル様を警察に突き出してトンズラしますね。流石に……ねぇ?」

「ねぇじゃねぇよ。主従とかそれ以前に身内としてどうよ?まぁ、取り敢えず人に見られるといけないからさっさと立ち去ろう」

「見てみぬふりってこの状況だと確実に犯罪ですよね……」

「承認が誰もいなかったら犯罪にはなんねぇよ、多分」


実際、この階には生徒会しかいない訳だしそんな生徒会の人達も今の時間帯だとお祭り真っ最中だろう。模擬店の残り物売ってそうだな。

俺達もそれに混ざろう、そう言って立ち去ろうとした時ガッ、と扉から出た腕に掴まれた。


「ファッ!?」

「ショナブルッ!?」


つい驚いて叫んでしまったが覗く扉から見える目とあってしまい……あってしまい……あって……って、見覚えある顔じゃん。


見覚えがあった顔なので扉を思いっ切り開いてみると麻袋を頭から被り、服みたいに着こなして……はいないが大事な部分はしっかり隠しているマルナだった。


「え、何してんの?身売り?買わないけど」

「良いから入って!」


何がいいのか知らないが手を引かれ、俺は腰を抜かしてパクパクしているドールを掴んで部屋に入った。金魚かよ。てか、暗いとこの他にこういう系って苦手なのな。まぁ、漏らさないだけマシだけど……せめて口は閉じような?仮にも女の子なんだし。


部屋の電気(魔力をどうたらする奴)を付け、麻袋の山を避けながらベットに腰を下ろす。……片付けた筈なんだけどな。と言うか俺布団用意してなかったっけ?何故ベットに変わってんの?しかもシングルだし。


「用意してくれてる事には感謝しないとな」

「ん?何に感謝?」

「別に独り言だから気にするなら」


ベットにドールを放り投げながら呟く。折角用意してもらった物を綺麗に洗浄していない状態で触れるってのは如何なものだと思ったが別に見えるものでもないし気にしない。どっちかと言うと今シャワー浴びんのが面倒くさいってだけだけどな。


周囲を見渡しながら麻袋少女____マルナが口を開く。何だよ麻袋少女って新手に魔法少女か何かか?……絶対深夜枠だな。

川´_ゝ`川

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