第3話 少女
「・・ねぇ、この子っていっつも一人だよね」
「・・・・」
私は私立海蜜伊里小学校に通っている
小学4年3組の霧島 ユズキ!
実は『ゼリスク』に入ってるんだ
先生にも皆にも内緒でね
勿論お父さんやお母さんには言ってるよ
何でも私は
「十年ぶりの天才だ!」って大騒ぎされちゃったくらいだもん
親にもゼリスクの皆にも
えへへ、照れるなぁ
「ユーズーキー!」
「ひゃい!?」
び・・びっくりしたぁ・・・
「いきなり大きい声出さないでよ~・・びっくりしたじゃない!」
「話、聞いてた?」
「あぅ・・ごめんなさい、聞いてなかった」
んもー・・と溜め息吐かれちゃった
「あそこの子!いつもあの席で、無表情で一人だよね」
「そういえばそうだね」
言われてみれば小学4年間、あの子と一緒のクラスだったんだけど
いつも一番廊下側の前から2番目、一番目立たない席にいる
透き通るように綺麗な白髪、全てを見通すような金色の瞳
しかもとっても美少年! 成績なんていっつも100点だよ!?
私でも負けるなんてなぁ・・
ちなみに私は赤茶色のロングヘアーに桃色の目だよ、私も美少女!
「寂しくないのかな?」
「さぁ?私は別にどうでもいいんだけど」
「むぅ、マーレちゃんひどいよ?」
あ、この子は私の幼馴染のマーレ=ミゼ・シレナ
外国生まれなんだけど、顔は日本人なの、しかも美少女だよ~
海のように青い目瞳に砂浜のような金色の髪・・見とれちゃう~
「・・あれ?あの子は?」
いつの間にかいなくなってる
「どこに行ったのかしら?」
「もうすぐ昼休み終わるし、戻ってくるよ」
むぅー、フシギな子ー
◇◇◇◇
「じゃあねー」
「また来週~」
ピピピピッ・・・
あっ、ちょうど良かった・・今マーレちゃんと別れたばっかりなんだ
《ユズキ? ゼリスクのマジックソルチェが盗まれたの!》
「えっ!?いくつですか?」
《5個もなの・・ そして今犯人は海蜜の近くにいるわ!1個でもいいから早めにお願い!》
「分かりました!」
マジックソルチェは魔力源・・それが盗まれたら色々大変って聞いた!
「ねぇ、スティラ、服と杖をお願い!」
〈了解〉
ピンクと白の可愛いワンピースと、赤いベレー帽みたいな帽子、そして
棒!真っ直ぐな、でも装飾が凝っているし、先端の方には魔石がついてるもん!
それにちゃんと体を護るれっきとしたバリア服だもん!
「ユズキ、マジックソルチェを盗んだ犯人、居たよ!あっち!」
「クワィ!」
この子は私の使い魔なの、白い毛並みの猫なんだけど、人の姿にもなれるんだって!
「見つけた!」
走ってる私に対して、あの子飛んでる!じゃあ私も・・
「えいっ!」
地面を高く蹴り上げて・・あとは魔力をどうにかすれば・・よし!
「待って!それを返して!」
「サンダーボルト!」
「ひゃあっ」
追ってた子がいきなり雷の魔法を撃ってきた!
避けたけど!
「避けられたか・・───!!」
「!?」
他の魔導師が来たのかと思ったけど・・
「初めまして、私はスリーデニィ、リーディと呼んでください」
上から来たのは・・
私より背が少し大きい、男の子の姿だった
だけどその子は灰色のフードを被り、仮面を付けていたから、顔は分からなかったけど・・
声からして、私と同じくらいってのは分かった
「さて、アール・ミラトゥネさん 私にソレを渡してくださいな」
某アニメの二次創作小説ばっか読んでたら
自然とこんな展開に!
意識はしていないし、するつもりもなかった
似ている・・似ているところが多々あるぞ・・・!?
これはオリジナルです。はい
似ていてもオリジナルです。
くそっ、オリジナル感をもっと出すにはどうすれば・・!?