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魔法と闇と絶望と  作者: 凛莉
第一章 ~歪み~
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第16話 物語の歪み

魔法は正義! なんてものは存在しません。


この世界には存在しません。


大事なk(ry

~星武Side~


俺は高2だった

どこにでもいるような、普通の普通の学生


俺は「魔法は正義!」っていうアニメが大好きなんだ


主人公の霧島ユズキは幼いのに天才魔法少女だし

ミラトゥネ姉妹の悲劇は泣けるし

マーレは最後の方に魔導師になるし


ストーリーも最高。

もう全部覚えた位に


もし俺がこの世界にいたなら、ハーレムを作り上げるって思った




今日も普通に学校から帰ってる時


運悪く暴力団関係者と間違えられて撃たれて死んだ


「・・・マジかよ」

それを最後に俺は死んだ筈なんだ



だけど神は言ったんだ

「死ぬのは君じゃなく、別の人だった」と


「だから代わりに能力付きで好きな世界へ転生してあげる」

俺は迷わず言った


「魔法は正義! の世界に、イケメンで、魔力SSランクにしてくれ!!」って


これで、夢が叶うって思った


だけど神は「その世界には転生者は君以外にも居る、気をつけてね」と


許さない、俺のユズキちゃんやアールちゃん、ソーミィちゃんにマーレちゃんは絶対渡さねぇ!


だから俺は同じ目的の転生者と戦って、勝ち抜いてきた


ユズキちゃんやマーレちゃんとはずっとクラスメイトで、4年になった時


もうすぐ夢が叶うって時に、アイツが現れた


明らかにユズキちゃんが好意を持っている望月雪矢 こんな奴、原作じゃいなかった


だから俺は思った コイツも転生者だって


なぜならアイツはサロも無しに、任務を淡々と素早くこなす


共同任務の時、俺は確信した

数分も経たず、望月の後を追ったんだ


たった数分でアイツは、任務を終わらせていたんだ

だから俺は問い詰めた


「お前・・転生者か!?」

だけどアイツは

「何?それ」

知らないと言った


「とぼけるな!!お前の強さは転生者しかいない!!」


するとアイツは少し考えているような顔をして、顔を背けた

白状すると思っていたんだが・・


「物語のこの世界と・・存在しないバケモノの僕か」

意味が分からなかった

だから俺は忠告してゼリスクへ帰った



その後、俺は最速の魔導師(ファーステスマジシャン)の称号を貰った

これでユズキちゃんやミラトゥネ姉妹も俺の事好きになってくれるだろうと思った



ある日、モニタールームでイズリ秘書、ユズキちゃん、ミラトゥネ姉妹と雑談していると


いきなり変な奴が出てきた


「皆さん、お集まりのようですね?」

灰色のフードを被り、目を隠すように付けられた道化の仮面

背丈や声からして、俺とあまり変わらないようだった



「リーディ!」

「リーディ君!?」

俺以外は皆面識があるようだ


「お前は・・!?」

「私はスリーデニィ、リーディと呼んでください」

リーディという奴も、原作には居なかった 多分転生者か何かだろう



そしてリーディは、あるお願いをした


指定した場所に、15時30~16時までに来いと

そこはユズキの家の裏でもあった



そしてリーディは無理矢理作ったような笑みをして、どこかへ転移した


──その笑みは、不気味だった










そして俺ら5人は指定した場所に行ったんだ

〈時間通りですね、このまま家に入って私を探してください お待ちしております〉

インターホンからリーディの声がした

おちょくられてるような気がしてイラついた



そして家に入ると少しだけ違和感を感じた



それは風呂場の近くに行った時、確信した



「なんだか臭くない?」

「お姉ちゃんも思った?」

「鉄?」


「「これは・・血だよ」」

俺とイズリ秘書同時に答えた


そしてイズリ秘書が風呂場の扉を開けると、血だらけの洗面台があった


浴槽等がある風呂場の扉をユズキちゃんが開けると、見覚えのある奴がいた


望月雪矢・・


彼は床に倒れ、吐血して意識を失ったのだろう


そして望月の腕から見えたのは、金色の輪に赤い石が一定間隔で置かれた腕輪


「「「リーディ君の・・サロ((レヴィン))?」」」

つまり、リーディと望月は同一人物という事だ


そして望月のサロは言う

〈・・待っていました〉

悲しげな声で


そしてサロのレヴィンは、言うのだった

このままでは死ぬ、と


原作にもこんな展開は無かった、転生者だとしても、病死なんておかしいと思った

これ以上考えようとすると・・


「まだだ、ゼリスクの医療室に転送するんだ! 星武、出来るか?」

イズリ秘書の言葉で、全部頭から飛んだ


そして俺達はゼリスクの医療室へ移動した



望月の下された結果は


───原因不明


命は助かったが、意識が戻るかはわからないそうだ


今は植物人間だ


ある日、寝ている望月の側に置かれたレヴィンが呟くのを聞いた


〈・・・タイム、リミット・・・〉





この世界は、既に俺の知っている物語ではなかった


少しずつ歪んでいたこの世界に、俺達の存在で大きく変わってしまった


そして、望月は物語の人物でもなく、俺達のような存在でもない


イレギュラー


物語の歪みはもう酷過ぎて、直す事は出来ないと 俺は感じた



~Side-out~


今日は星武視点です


今日の思考は良いです


酷いと変態です。

とてつもなく変態です

変態という名の変態です


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