第15話 タイムリミット
~ユズキSide~
最近雪矢君の様子がおかしいです
たまに来るリーディ君もたまに、あせってるような動作もします
星武君は、やっぱり嫌いです・・
でも、任務を100%、迅速にこなすから、
最速の魔導師っていう称号貰ったみたいです
雪矢君、たまに走ってトイレに駆け込んだり、よく咳をしたり
顔色が悪かったり、なんだか変
心配だな・・
~Side-out~
† † † † †
「レヴィン、どう?」
〈持って後、数日です、このまま行けば3日後ですね〉
そっか・・もう時間が無い
「最期には、正体を明かさないと・・それが物語のセオリーでしょ?」
〈マスターらしいです〉
そうだ、レヴィンはどうしよう?
〈私は機能しなくなるまで、マスターと共に居ます〉
「ありがとう、レヴィン・・ ──っ、ゲホッ、ゲホ」
〈マスター・・〉
時は流れる
そして、レヴィンの宣告で、平和は終わる
〈今日が、その時です 15時までには・・〉
「ありがとう、レヴィン 今日は休日だ、急ごう」
僕はリーディになって、モニタールームへ移動した
「皆さん、お集まりのようですね?」
「リーディ!」
「リーディ君!?」
「お前は・・!?」
「私はスリーデニィ、リーディと呼んでください」
星武にそう答える
「さて、イズリ秘書、霧島ユズキ、アール、ソーミィ、渦馬星武 貴方方に、お願いがあります」
「お願い?」
「えぇ、お願いです 15時30分から16時までに、海蜜5丁目の、赤い屋根の家に来てください」
自分の家の写真をイズリ秘書に渡す
「あ、これって家の裏!?」
「なるべく早く、お願いします 後、来るのは貴方方5人で、お願いします」
もうこうやって会えるのも最後ですね
私は形ばかりの笑みを作り、家へと帰った
タイムリミットまで、後30分
† † † † †
~ユズキSide~
「なるべく早く、お願いします 後、来るのは貴方方5人で、お願いします」
リーディ君は私達にそう言って、どこか行っちゃいました
でも、写真には私の家の裏のお家だったからびっくりです
そこになにか、あるのかな?
時計を見ると時間まで後30分、10分前になったら向かおう
「何があるんだ?」
「でも行くしかないでしょ?」
アールちゃんがそう言う
すると皆が頷く
そして5分にも満たない、作戦会議をしました
「時間10分前になったら、転送ゲート前に集合 これでいいね? 解散!」
「「「「はい!」」」」
その時はまだ知らなかった
平和はすぐに崩れるのだと
思いもしなかった
親友が あんなことになるなんて
「みんな集まったね?」
皆が頷く
そしてイズリ秘書や私達は海蜜5丁目に降りた
「ここからは歩いて15分かな」
「転移しちゃう?」
「その案は却下します 時間が早すぎます」
イズリ秘書って地味に時間に厳しいんだよね
「ここが私の家で、裏に行くには遠回りしなきゃ」
ちょっと急いで裏の家へと回った
「ここ?」
「ここであってる?」
「合ってます」
「で、どうすればいいんだ?」
〈時間通りですね、このまま家に入って私を探してください お待ちしております〉
インターホンから声がした
これはリーディ君の声!
「かくれんぼ?」
「何があるか分からない、全員で行こう」
「広いね」
まず私達は隠れられそうな屋根裏部屋とかから探したの
「居ない!」
「後どこが残ってるの?」
「手洗い場と、風呂場の二つだ」
「行こう!」
手洗い場にいたら・・やだな・・・・・
手洗い場とお風呂場は向かい合ってるから、まず手洗い場から見る事にしたの
「トイレにはっ!・・居ないね」
「なんだか臭くない?」
「お姉ちゃんも思った?」
「鉄?」
「「これは・・血だよ」」
血!?
何でそんな臭いが・・
「風呂場から臭う、ここにいると思う」
イズリ秘書が扉を勢いよく開けると、恐ろしい光景を目にしました
手を洗う洗面台の周りが、真っ赤に染まっていたのです
タオルにも、シミが付いていたの
所々、壁や鏡にも血の跡が残っていました
「お風呂場に血の跡が・・」
お風呂場の扉を開けると、人が居ました
「雪矢・・君?」
冷たい床に倒れている人は、私のよく知る雪矢君でした
その口元には、真っ赤な血の小さな水溜りが出来ていました
「「「雪矢君!?」」」
イズリ秘書がすぐお風呂場に入って、雪矢君の下に駆け寄った
「雪矢君、大丈夫か!? ・・・駄目だ、意識が無い!」
「そんな!?」
雪矢君の腕から、光る物を見つけました
それは、一度見た事のある物・・
「「「リーディ君の・・サロ((レヴィン))?」」」
〈・・待っていました〉
リーディ君の正体は、雪矢君でした
全然気づかなかったからびっくりです
そして、雪矢君のサロ、レヴィンの言葉は非常に残酷な物でした
〈・・マスターは危篤状態に有ります このままでは出血死します〉
「そんな!!」
雪矢君は風邪じゃなかったの?
「何で教えてくれなかったのかな・・?」
〈逃れられないから、です〉
レヴィンが淡々と答えていった
「お姉ちゃん・・・」
「リーディ、死ぬのは駄目、ソーミィを助けて、私達を強くしてくれたのに・・・!まだ・・・まだ、
まだ何も恩返ししていないのに! 勝手に遠いところへ行くなんて・・っ!!」
アールちゃんとソーミィちゃんは泣いていました
私も、涙が溢れて来た・・
「雪矢君・・・!!」
「まだだ、ゼリスクの医療室に転送するんだ! 星武、出来るか?」
「あ、はい ・・ゼリスク転送!」
私達はそのままゼリスクの医療室へ雪矢君と一緒に帰ってきました
「スヴァイ! この子を頼む!」
「は~い、誰でしょうかぁ~?」
スヴァイさんは雪矢君を見るとすぐに真剣な顔になったからびっくり
「・・これは危ないかもしれない 治癒魔法を掛けて! ・・早く、原因を突き止めなきゃ」
「「「「はい!」」」」
「クワィ!」
「呼んだ? ・・って雪矢君!?」
「クワィ、治癒魔法をお願い!」
「分かった!」
一命は取り留めたそうですが、原因はまだ分からず、雪矢君はベットに眠ったままになりました
〈・・・タイム、リミット・・・・・〉
レヴィンの機械的な声が医療室に虚しく、響いたのを、私は影で聞きました
空白多い!!
課題まだやってない・・orz
ご飯もまだ食べてない・・・
しかも何この強引な流れ!!
急展開(笑)!!
っていうね・・
でもまだまだ続くんですよ・・・
この物語
そろそろ闇、絶望時代へ突入します
・・でも血を吐くって凄い事ですよね?